神奈川大学駅伝部 総合力で襷をつなぐ 箱根駅伝、あす号砲
神奈川大学陸上競技部駅伝部が1月2日、3日の第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)に出場する。中野剛監督体制1年目での本選出場。昨年の総合21位の雪辱を果たすべく、「速さよりも強さ」を武器に10人一丸となり襷をつなぐ(12月21日起稿)。
2年連続55回目の出場となる神奈川大学。総合5位だった2017年以来となる、トップ10のシード権獲得を目指す。12月11日には、横浜キャンパス=六角橋=で記者会見を開催。今季からチームを指揮する中野監督は、神大の選手として箱根駅伝の出場経験もある。「監督として箱根駅伝に戻るのが夢だった。箱根駅伝は人生そのもの」と思いを語る。
”強さ”で台風の目に
前回大会では、10人中7人が当時の4年生。現チームは3年生を中心として中野監督の下、「速さよりも強さ」を意識して取り組んできた。練習からメンバー同士で競うトレーニングを取り入れたり、集団走の回数を増やしたりしてチーム力を底上げ。1年目から箱根駅伝と全日本の予選会を勝ち抜いた。特にトラックではなくロードに強みを持つ選手も多く、「1万m・5千mのタイムには表れない力を持っている選手も多い」と語る。総合力でシード権争いの台風の目となれるか。
当日のレースプランについて「駅伝は先手必勝が定石」と中野監督が語る中、1区への出走が予想されるのが酒井健成選手(3年)。チームの盛り上げ役でもあり、箱根駅伝の予選会ではチームトップタイムを記録した。「ダークホースとして、自分がチームに勢いを与えたい」と切り込み隊長として期待される。
続く各校のエースが揃う「花の2区」には、宮本陽叶選手(同)が出走予定。予選会では体調不良で棄権となったが「連れてきてくれた部員やマネジャー、監督らのために自分の走りをして恩返しをしたい」と話す。
今年頭角を現して、メンバー入りした副主将の中野蒼心選手(同)は中野監督の甥。さらに父・幹生さんは98年の74回大会で、7区区間賞を記録し2連覇に貢献した。「個人の感情としては父と同じ7区を走りたい。特徴としては4区、9区が向いているかな」と笑顔を見せる。
区内では2区・9区
神奈川区内では新子安駅〜横浜駅の国道15号沿いを2区と9区で駆け抜ける。「昨年は下位に沈む中、途切れない大声援が印象に残った」と中野監督。「選手たちは持てる全てを出してくれると思う。声援が大きな追い風になるのでぜひ沿道で応援を」と呼びかける。
往路・復路ともに午前8時に号砲。共催の読売新聞社によると、神奈川区新町歩道橋の通過予想時刻は2日午前9時18分、3日午前11時56分頃とされる。