「ファイヤー」大仁田厚さんが名張で講演 プロレス人生語る
現役プロレスラーの大仁田厚さん(66)が6月8日、三重県名張市南町の名張産業振興センターアスピアで開かれた子育て支援講演会に登壇した。自らの半生を振り返りながら、子どもたちに夢を持ってもらうことの大切さなどを訴えた。
大仁田さんは長崎市出身で、15歳で全日本プロレスに入門し、16歳でデビュー。1989年にプロレス団体FMWを旗揚げし、2001年には参院選で初当選して1期務めた。代名詞ともなった「有刺鉄線電流爆破デスマッチ」の数々の激しい戦いをくぐり抜け、今年レスラーデビュー50周年を迎えた。
講演会は社会福祉法人「名張厚生協会」の名張養護学園(朝日町)が主催。「君は今、人生に何を求めているか 燃え尽きるまで生きてみろ」が演題で、会場には子どもから大人まで約60人が集まった。
大仁田さんは、トレードマークの「邪道」と書かれた革ジャン姿で登場。日本一周徒歩旅行に挑んだ少年時代や、ジャイアント馬場さんの付き人を務めたころのエピソードなどを次々に紹介した。7度の引退と復帰を繰り返してきたレスラー活動については、「プロレスが僕にパワーをくれる。どん底に落ちた時でも、やっぱりプロレスに帰ろうと思うエネルギーが湧いてきてひどい」と独特の表現で語った。
子育てについては、親の後押しを受けた自らの人生を振り返り、「子どもには、好きなことをやらせるのが一番いい」と強調。「子どもの夢のために、親として何をしてあげられるかが大事」「国一丸となって、子どもたちの成長を見守るような社会を作るべき」と力説した。最後は会場一体となって「ファイヤー」の掛け声で締めくくった。