犬が『ストレスの限界を迎えている』ときのサイン4選 精神的負担を減らすために飼い主ができることはあるの?
犬はどのような出来事にストレスを感じるの?
犬は人懐こく友好的な動物というイメージがありますが、その一方で野生動物としての本能も持ち合わせているため、警戒心の強さも兼ね備えています。
さらに群れで行動する動物なので、仲間や相手の感情の起伏にも敏感に反応するため、ストレスを溜め込みやすい動物です。
✔運動不足
✔愛情不足
✔生活環境の大きな変化
✔犬に不適切な生活環境
✔家族喧嘩
✔長時間のお留守番
主に家庭犬の場合は上記のようなことがストレス要因となり得るので、ストレスを溜め込ませないためにも、以上の状況に心当たりのある方は改善してあげましょう。
犬が『ストレスの限界を迎えている』ときのサイン4選
犬がストレスの限界を迎えているとき、どのようなサインを出しているのでしょうか。ストレスを溜め込みすぎると体調不良や疾患の原因にもなるので気をつけてください。
1.食欲や元気がなくぐったりしている
犬がストレスの限界を迎えているとき、食欲不振や元気をなくして活動量が減るといった変化が現れやすいです。以前に比べて活動量が減り、ぐったりと横になっている時間が減っている場合は要注意!ストレスから動く気力を失っている可能性があります。
また、ドッグフードだけでなく、大好きだったおやつにも興味を示さなくなった場合は、体調不良やストレスを疑ってください。
2.ある時期を境に問題行動が増える
問題行動が増えると、つい大きな声で怒鳴って叱ってしまう飼い主さんも多いでしょう。しかし、ある時期を境に問題行動が増えた場合、限界に達したストレスを発散しようとしているのかもしれません。
ストレスが限界を迎えている犬は、攻撃的な行動(吠える、唸るなど)を取ったり、破壊行為を働いたり、時には今までできていたことができなくなり、トイレの失敗が増えるといった異変が現れることもあります。
こうした愛犬の変化を正しくキャッチして、ストレス要因を探りましょう。
3.消化器系の症状が続く
ストレスの限界を迎えているとき、体調に明らかな症状が現れることもあります。多くの場合、ストレスによって消化器症状を引き起こすことが多く、下痢や嘔吐といった症状が見られます。
下痢や嘔吐が1〜2回であれば、食べ過ぎやドッグフードの切り替えによる症状の可能性が考えられますが、何日も続く場合は、病気や強いストレスが疑われます。ストレス要因がないか考え、原因がわからない場合は動物病院に相談してみましょう。
4.自傷行為や脱毛症状
ストレスの限界を迎えると、自傷行為に及ぶ犬が現れることも……。犬の自傷行為には、自分の体を噛む、毛をむしる、同じ箇所を舐め続けて皮膚炎を起こすといった行動が挙げられます。
また、ストレス過多によって体の調子を崩し、特定の部分だけ脱毛してしまうといった脱毛症状が現れることもあるので、毎日スキンシップなどを通して体に異変が生じていないかチェックしてください。
犬の精神的な負担を減らすために飼い主ができること
愛犬には、なるべくストレスフリーで快適な生活を送ってほしいですよね。犬の精神的な負担を減らすためには、飼い主が以下の対処法を取り入れてみましょう。
✔飼い主とのコミュニケーション時間を増やす
✔散歩に連れて行き気分転換する回数を増やす
✔おもちゃやドッグランで本能的欲求を満たす
✔安心して快適に生活できる環境を整える
基本的に、犬のストレス要因は仲間である飼い主や家族とのコミュニケーション不足や、ストレスを発散できないことによるストレスの蓄積、さらに、慢性的にストレスが溜まってしまう生活環境にあることが多いです。
したがって、前述した要因の中から思い当たる要因がある場合は、それぞれのストレス原因を解消する方法を考える必要があります。自分では具体的な策が思いつかないという場合は、かかりつけの動物病院などに相談してみるのもよいでしょう。
まとめ
いかがでしたか。犬はとても繊細な心を持つ動物です。飼い主の行動や生活環境の変化によって、強いストレスを感じ、我慢し続け、限界を迎えてしまうこともあります。紹介したようにストレスの限界サインが現れている場合は、早急にストレス原因を探り、適切に対処しましょう。
(獣医師監修:寺脇寛子)