「新境地」拓く作品にため息 華心会、駅前本町で書展
川崎区に拠点を置く書家の叶春華さんが主宰する「華心会」の書展が5月14日から18日まで川崎区駅前本町のアートガーデンかわさきで開催された。会場には叶さんとその弟子たちの書画約70点が展示され、多くのギャラリーが足を止めて作品に見入っていた。
同書展は空間美を意識し、毎回アトリエを思わせるとして評価が高い。13回目となる今回は入口付近に野点傘を設置し、さながら「休みどころから書画を眺められる」ような空間を演出していた。
叶さんは最新作や昨年開いた上野の森美術館での出品作品など約30作品を展示。様々な墨の濃淡や多彩な線と空間美で独自の世界を表現し、世界的に評価を得ている叶氏の作品を堪能する人たちの姿が見られた。
年齢を重ねる中、最近になって気張らずに作品と向き合える心境にたどりつき、「書に説得力が出てきた」という叶さん。「こうした変化を楽しんでもらうことができたのでは」と語った。