心を鷲づかみにされる【恋と仕事に揺れる韓国ドラマ2選】「見始めたら最後まで見ちゃう」「目が離せない」
キャリアアップしたい40～50代の女性が、夫との関係に悩む中、元彼と再会したり、20代の頃に惹かれ合った相手に、四半世紀ぶりに仕事に復帰する上で助けになってもらったり。魅力的な韓国ドラマには、同世代の女性の心を鷲づかみにするような内容の作品があります！ 今回は、恋と仕事に揺れる主人公の前に大きな壁が立ちはだかる、“韓ドラファン”必見のドラマを2本紹介します。
1．『かけがえのない私のスター』
第一次韓流ブームの際、『冬のソナタ』に並ぶ、“四季シリーズ”の1つである『秋の童話』に主演したソン・スンホン。彼が映画『ミス・ワイフ』で共演したオム・ジョンファと再びタッグを組んだ『かけがえのない私のスター』は、トップスターの女優が事故に遭って意識を失い、目を覚ますと、平凡な中年女性になっていたことから始まる、“時を超えたロマンチックコメディ”です。
国民的女優のイム・セラ（チャン・ダア）は、父親が警察に追われるなど、家族の問題に苦悩していました。そんな時、若手刑事のトッコ・チョル（イ・ミンジェ）に励まされたセラは、チョルに好感を抱き、彼もセラに心を奪われます。
ところが、人気絶頂のタイミングでセラは事故に遭い、目覚めると25年が経過し、自分が50歳になっていると聞いて大ショック！ しかも、周囲の人々は誰もセラを覚えておらず、彼女を平凡な中年女性のポン・チョンジャ（オム・ジョンファ）として扱います。
チョンジャはセラの本名ですが、本人は何が何だか訳が分かりません。実は、最初の事故の後、セラは突如として姿を消し、韓国中を揺るがす騒ぎになっていました。その25年後、また事故に遭った彼女は、25年分の記憶を失ってしまったのです。
生活のために働き始めるチョンジャ。でも、女優の仕事を諦められず、どうにかして復帰しようと試みます。
一方、病院でチョンジャと出くわしたチョルは、すぐには彼女がセラだと信じられませんでしたが、かつて好きだった彼女のために、芸能マネージャーのフリをして、チョンジャを助けることに……。
芸能界での足の引っ張り合いや、さまざまな策略がうごめく中、チョンジャの女優復帰と、チョルとの恋が描かれていきます。
ソン・スンホンは現在48歳ですが、相変わらず正統派のイケメン俳優。チョンジャに感情移入してときめきながら、グイグイと引きまれていく楽しい作品です。
2．『胸ぐらを一度つかみましょう』
『キルヒール』や『レッド・スワン』など、これまで当サイトで何度か主演作を紹介してきた、韓国のスター女優キム・ハヌル。今回、彼女が主演する『胸ぐらを一度つかみましょう』は、悪に立ち向かう熱血記者と悪を裁く刑事が、共に相次ぐ殺人事件を追う中で、巨大な陰謀に巻き込まれていく、緊迫の“メロスリラー”です。メロスリラーとは、メロドラマとサスペンス・スリラーを組み合わせた、韓国ドラマならではのジャンル。
悪事を暴く番組「胸ぐらを一度つかみましょう」のキャスターを務める敏腕記者のソ・ジョンウォン（キム・ハヌル）は、ある殺人事件現場を目撃したことをきっかけに、過去のトラウマがよみがえります。
それでも、家に帰れば優しい夫のソル・ウジェ（チャン・スンジョ）に支えられ、愛を確かめ合うジョンウォン。そんなある日、女優のチャ・ウンセ（ハン・ジウン）に呼び出され、彼女がウジェと不倫していて、夫の子を妊娠していると告げられます。ジョンウォンはショックを受けますが、ウジェは不倫を否定。
ドラマは急展開し、ウンセが死体で見つかります。ジョンウォンは、事件の担当刑事であるキム・テホン（ヨン・ウジン）と共に手掛かりを追い始めますが、テホンは彼女の元彼でした。
愛し合っていた夫ウジェを信じられなくなる一方、元彼テホンと急接近するジョンウォン。あまりにもドラマチックな設定から目が離せず、最終回まで止まらなくなります！
ジョンウォンが、ウンセの前ではキャリアを確立した強い女性として振る舞いながら、エレベーターに乗って一人になった途端、泣き崩れる姿はとてもリアル。仕事と愛の狭間で揺れる女性に扮するキム・ハヌルの演技は必見です。
清水久美子／海外ドラマ・映画・音楽ライター