雨でも楽しいニジマス釣り 橋野・親水公園で家族連れら挑戦 四季まつり第3弾
釜石市橋野町の産地直売所「橋野どんぐり広場」隣の親水公園で22、23の両日、ニジマス釣り大会が開かれた。橋野町振興協議会(菊池郁夫会長)と栗橋地区まちづくり会議(洞口政伸議長)が共催する「はしの四季まつり」の第3弾。例年は一日限りのイベントだが、降雨の影響により急きょ翌日も開催した。
園内の水車小屋から延びる小川に、滝沢市の養魚場から仕入れたニジマス約500匹を放流。地元住民が手作りした竹ざおを貸し出して、トウモロコシの粒を餌に釣りを楽しんでもらった。
22日はあいにくの雨模様。いつもは上から魚群が見える小川も雨粒がはねて視界が悪く、ほぼ手探りでさおを出した。それでも魚の食いつきは思ったより悪くなく、釣りの醍醐味(だいごみ)の“引き”は十分。釣り上げた子どもらは目を輝かせ、楽しい思い出を心に刻んだ。
同市の小学生、中財帆南美さん(9)は初めてのニジマス釣りで見事6匹をゲット。「引き上げる時は魚の力が強くてびっくり。上げるのが大変だった」と声を弾ませた。家庭では魚をよく食べ、好きな魚はホッケ。「ニジマスは食べたことがないので楽しみ」と夕食を心待ちにした。父誠さん(41)は以前、アユ釣りにも出かけたが、しばらくご無沙汰。「久しぶりに釣りができて楽しかった。子どもにもいい経験になる」と喜び、「人間は自然界の命をいただいて生きているので、無駄なく大切に食べることも学んでくれたら」と期待した。
釣った魚は1匹200円でお持ち帰り。スタッフらがさばいて塩を振ってくれるサービスもあり、多くの人が利用した。このイベントではその場で炭火焼きにして食べることもできるが、この日は雨のために取りやめた。
同振興協の菊池会長は「魚嫌いの子も自分で釣った魚は食べるようで、親御さんからも喜ばれている。釣りは年代問わず楽しめ、大人も夢中に…。20年以上続くイベントで、秋の風物詩として定着している」と話す。
橋野の豊かな自然を生かし、地域への誘客や魅力発信につなげる「はしの四季まつり」。年間最後となる「水車まつり」は11月上旬に開催予定。農作物の恵みに感謝し、餅まきや雑穀メニューの販売などが行われる。