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守られない公益通報者に青木氏が警鐘「告発する人が守られるシステムができれば不正をさせられる人も減る。色々な意味で重要」

文化放送

7月19日(金)、大竹まことがパーソナリティを務めるラジオ番組「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜~金曜13時~15時30分)が放送。「<社説>兵庫県知事告発 公益通報者守る制度に」という朝日新聞の社説を取り上げ、パーソナリティの大竹まこととジャーナリストの青木理がコメントした。

兵庫県の斎藤元彦知事を内部告発し、処分された元県西播磨県民局長の男性(60)が亡くなった。自殺とみられる。

2022年に施行された改正公益通報者保護法は、企業や官公庁で不正を通報した人の保護を定めるが、十分に機能しているとは言い難い。通報者を確実に保護するための法改正を急ぐべきだ。

<社説>兵庫県知事告発 公益通報者守る制度に

青木理「この兵庫県知事の話は、大阪では以前からこの兵庫県の斎藤知事の関係のニュースが大きく伝えられていたんですけれども、ここに来て、東京でもかなり伝えられていますね。いずれにしても、不正の内部告発をした局長が、最終的にその知事が嘘八百だというようなことを言ったりとかして、最終的に自ら命を絶ってしまった。これ公益通報者というのは、企業とか民間組織もそうなんですけれど、特に公の組織の場合、公の組織の中で不正や悪事が行われると被害者は、市民や国民になる。それを、こんな不正がありますよというのを外部に警告を促す、本当に社会にとって重要な人がこういう形で追い込まれて命を落とすということがあってはならないし、東京新聞の社説も書いてるんですけど、僕も取材して、番この組でも報告しましたけれど、鹿児島県警の不祥事で不祥事隠しのためということで、前生活安全部長が、これは匿名だったんですけれども、メディア、フリーランスの記者に鹿児島県警でこんな不正が隠蔽されているということを告発した。この鹿児島県警の前生活安全部長も逮捕されちゃったということですよね。これも口封じではないか。ちなみに先ほど太田さんが紹介してくれた「公益通報者保護法」というのがあるんですけど、これをもっときちんと改正しなくちゃいけないっていうのは全く僕の同感なんですけど、この法律、現状でも組織内部での通報が困難な場合、報道機関など、外部への通報も認めているんですよね。なので、そう考えると兵庫県の亡くなってしまった元局長もそうですし、それから鹿児島県警の前生活安全部長もそうですけれども、彼らみたいな人を社会にとっての公益通報者と捉えてどう守るかっていうのは結構重要なテーマだなあというふうに思います」

壇蜜「守るっていうのは、たとえば具体的にどんなことしてくれるんですか?」

青木「1つは、だから本当はたとえば組織の中に通報した場合、たとえば文化放送でこういうことがありましたということを通報した場合には、きちんとその告発した人を守って、告発したことを持って不利益、左遷したりとか、クビになっちゃったりとか減給になったりとかしないで、きちんとその人のことを守って、可能であれば、その人が告発したという秘密も守りながら、その告発内容が正しいのか、正しくないのかということをきちんと精査して、問題があれば正していく。これをきちんとできるようなシステムにしていくっていうことですよね」

壇蜜「それが施行されずというか…」

青木「そう。それがまだ不十分だったので、この兵庫県の局長の場合には内部でこういう不正がありますよというふうに告発したんだけれども、知事はそんなことない。嘘八百だといって最終的に追い込まれて自殺してしまったっていうことですよね」

壇蜜「守ってもらえなかった」

太田アナ「県は5月に停職3カ月の懲戒処分としたということですね」

青木「鹿児島県警の場合には、それどころか警察が自分の不祥事を告発した人を逮捕しちゃうっていうことも起きてるっていうことですよね」

壇蜜「なんかモリカケのあれ思い出しちゃった」

青木「森友学園の公文書改造問題に関しては、彼はやりたくなかったのにやらされて、自ら命をたっちゃったっていうケースなので、あのケースに関しては公益通報とは違うけれども、組織の中で不正が行われて、その不正をやったことを気に病んで亡くなるような方まで出てしまっている。不正は良くないということをきちんと告発する人を守らなくちゃいけないし、もっと言えばありとあらゆる組織、特に公の組織の中で、告発する人が守られるシステムができれば当然ながら告発する人は安心して告発できる。そうするとさらに不正もなくなっていく。不正がなくなれば不正に手を染めて心に病む人もいなくなるという意味でいうと、色んな意味でこの告発者を守るのは本当に重要なことですよね」

大竹「でも冷静に考えると難しいなというのは、ちょっとあるよね。内部告発というのは本当に内部告発して、その人はその会社なりその機関なりの風通しを良くしなくちゃダメだっていってるんだけど、どこの会社でも、どこの機関でも上層部がいるわけで、その人たちを告発してるわけだから、そうすると上司を部下がみたいな関係性ができちゃうじゃないですか?だからよっぽど内部告発のシステムを充実させて、この人たちを守るというので、あともう一つ記者にこういうことになったときには、ネタ元をちゃんと守るシステムができてないと犯人探しみたいなことになっちゃって、そっちの方が大きくなってきちゃうんだよね」

青木「そうなんですよね。だからメディアに関しては、僕らも情報源守る。組織で言えばきちんとそういう窓口を作って専門の窓口が不利益を与えないできちんと守るシステムをもっと充実させていく必要があるでしょうね」

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