野毛山地区 動物園と図書館を改装 4月22日オープン
横浜市は、野毛山動物園のふれあいコーナーと中央図書館の親子向けフロアを4月22日(火)にリニューアルオープンする。エリア全体でまちづくりを進める「のげやまインクルーシブ構想」の第1弾。誰もが分け隔てなく学び、楽しみ、やすらげるインクルーシブな野毛山地区を目指す。
天候左右されず体験
野毛山動物園では、モルモットやハツカネズミなどの小動物とふれあえる「なかよし広場(ふれあいコーナー)」に新たに屋根を設置。天候に左右されずに体験ができるようにした。広場近くの屋内休憩棟とトイレ棟も新しくなる。
市の担当者は「小さいお子様連れに人気のエリア。雨の日や暑い日、寒い日でもより快適に過ごしてもらえるようになった」と話す。
AIで絵本探し
中央図書館は、喫茶店が入っていたレストランフロア部分の約300平方メートルを未就学児と保護者を対象とした「おやこフロア」に改装。白木の本棚が並び、絵本のほかにおもちゃも置かれ、本を読むだけではなく、休んだり話したりできるようになっている。
また、AIを活用した絵本推薦システムを導入。子ども向けの端末では、ロボットと連動して楽しく本を探せるようにする。フロアに設置する自動販売機には、紙おむつや液体ミルクを扱う予定だ。同館の担当者は「『赤ちゃんが声を出すので、図書館に行けない』と思っていた方にも安心して来ていただきたい」と話す。
施設間連携も
リニューアルを機に、野毛山動物園の休憩棟に動物に関する本を設置する。その本に記された二次元コードを読み込むことで、中央図書館の予約状況が分かり、興味を持った本は図書館に寄って借りることができる。「のげやまインクルーシブ構想」で掲げるエリア内の施設間連携の取組の一つだ。
市は今後も、誰もが利用しやすい施設となるよう、動物園と図書館のバリアフリー化を進める。駅からエリアまで楽しく歩ける工夫をするなど、アクセス環境を良くし、都心臨海部との回遊性向上、横浜全体の魅力向上につなげていくという。また、2028年に医療的ケアを必要とする重症心身障害児者と家族の暮らしを支援する多機能型拠点の開所を目指す。