車のエンジンオイルランプが点灯!主な原因とすぐできる対処法
自家用車での旅行は自由で快適な時間を楽しめる魅力がありますが、トラブルが起こったときの不安もつきものです。
なかでも、走行中に突然エンジンオイルランプが点灯すると「え?知らないランプが点いたけど大丈夫?」と不安になってしまう方も多いと思います。
本記事では、オイルランプが点灯する主な原因や点灯時の正しい対処法を解説します。
エンジンオイルランプの役割
エンジンオイルランプは油圧警告灯とも呼ばれていて、エンジン内部の油圧の異常を運転者に知らせる役割があります。
マークは国際規格で統一されているので、国産車でも輸入車でもデザインは同じです。
ランプの色には黄色と赤色があり、対応すべきレベルが一目で分かるようになっています。
運転している最中にランプが点灯して慌てないよう、色の意味と緊急性の違いを理解しておきましょう。
黄色ランプが点灯した場合
黄色ランプの点灯は、油圧がすこし低下している状態を示しています。
緊急的なトラブルではないため、すぐに危険な状態ではありませんが、エンジン内部で何らかの異常が起こっている可能性は考えられます。
そのため黄色ランプが点灯したあとは、整備工場で点検を早めに受けておいたほうが安全です。
放置すると油圧低下が悪化し、赤色ランプが点灯するような重大異常に進行する恐れがあるので点灯原因を確認してもらいましょう。
赤色ランプが点灯した場合
赤いオイルランプの意味は、油圧の急激な低下や重大な異常を示す緊急サインです。
エンジン内の潤滑が不足し、すでに部品同士がこすれ合う状態になっている可能性もあるため、すぐにでもキャンピングカーを停車させなければいけません。
サインを無視して走らせてしまうと、エンジンの焼き付きや車両火災などの致命的なトラブルにつながる危険性があります。
まず安全な場所に車を停めて、エンジンを停止させることを最優先に考えましょう。
エンジンオイルランプが点灯する主な原因
キャンピングカーで走行中にエンジンオイルランプが点灯する原因はさまざま。
本章では、ランプが点灯する主な原因を3つ解説します。
1.エンジンオイルの不足
よく起こるのがオイル量の不足です。
エンジンオイルは、走行を続けている間にエンジン内部で少しずつ消費されていくので、補充や交換をしないままでいるとオイル量が不足し、油圧を保つことができなくなります。
遠方への旅行に自家用車を使っている場合は、オイルの自然消費スピードが早い傾向があるのでチェックを怠らないようにしましょう。
2.エンジンオイルの漏れ
部品の劣化や密閉パーツに損傷があると、エンジンオイルが外部に漏れ出してしまい、結果オイル量が足りなくなるトラブルもよく起こります。
オイル漏れの見つけ方としては、車体の下にオイルのシミがあったり、エンジンから焦げたにおいがする場合はオイル漏れを疑うべきです。
また、オイルを補充したばかりなのに、明らかに減り方がおかしいと感じた場合もオイル漏れの可能性が高いので、整備工場で点検してもらいましょう。
3.オイルポンプや油圧系統の不調
オイルの量が正常な場合でも、オイルを循環させるオイルポンプに不具合があると、油圧が低下するのでオイルランプは点灯します。
オイルポンプの故障は、オイルストレーナーに不純物が詰まってしまい、オイルの流れが悪くなるのが主な原因です。
予防のためにも、エンジンオイルは定期的に新しいものに交換するようにしましょう。
オイルランプが点灯した場合の対処法
オイルランプが走行中に点灯しても、まずは焦らないことが大切です。
落ち着いて以下の手順に沿って対処しましょう。
手順①安全な場所に停車しエンジンを停止する
まずは周囲の状況を確認したうえで、交通の邪魔にならない安全なスペースに停車しエンジンを切りましょう。
すぐに停車できないときは、ハザードランプを点灯させながらスピードを下げて安全な場所まで移動します。
もし高速道路を走行中の場合は、最寄りのパーキングエリアやサービスエリアまで移動しましょう。
難しければ非常停止帯に入り車を停車させてから、事故を防ぐために三角停止表示板を車の後ろに設置して後続車へ異常を知らせるようにします。
手順②ボンネットを開けてオイル量を測定する
安全な場所に車を停めてエンジンを停止させたら、ボンネットを開けてオイルレベルゲージを使いオイル量をチェックします。
エンジン停止直後はオイル量を正しく測定できないので、5~10分待ってから以下の流れでエンジンオイル量を測りましょう。
オイルレベルゲージを引き抜くゲージに付着しているオイルをふきとるもう一度差し込み、再度引き抜くオイルが付着している範囲を確認する
オイルが付着している範囲が、上限と下限2つの目印の間にあれば、オイル量は正常な状態です。
手順③オイル量測定後の対処
測定結果に応じてトラブルの原因や対処が変わるので、それぞれの処置方法を解説します。
オイル量が不足していた場合
オイル不足が確認されたときは、応急処置としてエンジンオイルを補充します。
予備のエンジンオイルを持っていない場合は、ロードサービスを利用してオイルの注ぎ足しをしましょう。
ただしオイルの注ぎ足しはあくまで応急処置です。
基本的にエンジンオイルは、古いオイルに注ぎ足しして使うものではなく全交換します。
設備の故障を起こしている可能性もあるため、早いうちに整備工場で点検・修理を依頼しエンジンオイルの全交換を行うようにしましょう。
オイル量が正常だった場合
エンジンオイルランプが点灯しているにもかかわらず、オイル量に問題がなかった場合は、より重大な故障が疑われます。
エンジンやオイルポンプの故障など、整備工場で見てもらわなければ正確な原因を特定できない状況なので走行を続けるのは危険です。
原因を特定し修理するためには、ロードサービスを利用して対応可能な整備工場まで移動をお願いしましょう。
オイルランプ点灯を防ぐための予防策
オイルランプの点灯は突然のトラブルに見えても、日頃の点検とメンテナンスで予防が可能です。
特に長距離走行する機会が多い場合は、オイルの劣化も早いので早めのケアが必要になります。
本章では、旅先での予想外の事態を防ぐために日頃から意識すべきことを紹介します。
オイル量の定期チェックを習慣にする
長時間走り続けることが多い車は、オイルの自然消費や状態の変化が起こりやすいです。
旅の出発前や、長距離走行の途中での給油や宿泊のタイミングでオイルレベルゲージをチェックする習慣をつけておくと、オイル不足を早めに発見できます。
定期的にオイルセンサーも点検する
オイルプレッシャースイッチ(油圧センサー)は、油圧の状態をチェックするための大切なセンサーです。
しかし、走行距離が7万〜10万キロメートルを超えるとセンサーの劣化や内部接触不良などで、実際には異常がないのに警告を出してしまう誤作動が起こりやすくなります。
定期点検の際は、センサーの作動チェックを依頼しておくと余計なトラブルを回避できます。
まとめ:オイルランプが点いたら停車を優先
オイルランプの点灯は、オイル量不足・オイル漏れ・油圧の異常などエンジン内部のトラブルのサインです。
走行中にランプが点灯しても慌てることなく、まずは車を安全な場所に車を停めてエンジンの停止を最優先に考えましょう。
急なトラブルに対応する知識を持っていれば、車での旅行を安心安全に楽しむことができます。