神奈川大学 100周年へ改革意欲 新学長就任の戸田氏
神奈川大学の第17代学長にこれまで副学長を務めた戸田龍介氏が4月1日付で就任し、創立記念日の5月15日に六角橋の横浜キャンパスで就任記者会見を行った。戸田新学長は「学生を最も成長させる大学を目指す」と力強く抱負を述べ、3年後の創立100周年を見据えた改革への意欲を示した。任期は2028年3月31日まで。
3つの柱
会見で戸田学長は、1928年の創立以来の伝統である「成長支援第一主義」と「教育重視」の精神を堅持しつつ、少子化をはじめとする大学を取り巻く環境変化に対応するために「入試」「教育内容」「就職・キャリア形成支援」の3つの柱で、改革を推進すると説明した。
入試改革では、2種類の総合型選抜や外部英語試験の活用、2併願目の受験料無料化などを導入し、受験生がより挑戦しやすい環境を整備する。
教育内容の強化では、学習成果の可視化や、来年度経済学部に新設予定の「経済データ分析学科」などに言及。学生の主体的な学びを促す。
出口となる就職・キャリア形成支援では、キャリアセンターの設置構想など、学生一人ひとりのキャリアプランに寄り添ったサポート体制の強化を掲げた。
また、同大学の強みとして、理工系5学部を擁する総合大学である点、そして六角橋とみなとみらいとの2つのキャンパスが横浜の中心地にあり、企業や商店街との連携が盛んな点を挙げた。
2028年に迎える創立100周年に向けては「なくてはならない、選び続けていただけるような大学となるよう努める」とし、その上で「強みを最大限に活かし、横浜を街ごとキャンパスとして、学生を最も成長させる大学を目指していきたい」と語った。
導入予定の「適性検査型入試」について問われると、「受験生がどういう受験体制を敷いている大学を受験したいのか、彼らの目線に立って考えたい」と、学生目線の改革である点を強調した。
育成したい人材像については「グローバルな視点を持ち、地域を元気にする学生を送り出したい」と、国際的な知見を持った地域経済の活性化に貢献できる学生を育てたいとの考えを示した。