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現代でもサッカー日本代表を勝利に導く「八咫烏」の導きとは?【眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 古事記の話】

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現代でもサッカー日本代表を勝利に導く「八咫烏」の導きとは?【眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 古事記の話】

神武東征

八咫烏の導き

【天つ神の力を借り、大和の平定へ】

ホオリノミコト(山佐知毗古(やまさちびこ))の息子、アマツヒコヒコナギサタケウカヤフキアエズノミコト(天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命)の長子イツセノミコト(五瀬の命)と第四子のカムヤマトイワレビコノミコト (神倭伊波礼毗古の命、以下、イワレビコノミコト)は葦原(あしはら)の中つ国(なかつくに)の統治を試みます。

「天下を安らかに治めるには、東を目指すべきだと思います」

相談のうえで日向(ひむか)を出発した二人は、行く先々で天(あま)つ神(かみ)の子孫としてもてなされました。そして、速吸門(はやすいなと)では航路に詳しいサオネツヒコ(槁根津日子)をお供につけ、さらに東に進みます。

一行 が浪速(なみはや)の渡(わたり)を経て、白肩(しらかた)の津(つ)に船を着けたときのことです。トミノナガスネビコ(登美能那賀湏泥毗古、以下、トミビコ)が軍を率いて、戦いを挑んできました。

このとき、イツセノミコトはトミビコが放った矢で腕に傷を負いました。痛みをこらえながらイツセノミコトがいいます。

「われらは太陽の神の御子(みこ)。にもかかわらず、太陽に向かって戦いに臨んだのがいけなかったのだ。少し遠回りだが、大きく迂回して、太陽を背にしながら戦おう」

一行は太陽を背にして上陸を試み、イツセノミコトの傷口から流れ出た血を洗い流し、さらに進み、紀(き)の国(くに)(和歌山県)の男(お)の水門(みなと)(紀の川の河口)にたどり着きます。

「賎(いや)しい奴に手傷を負わされ死ぬことになろうとは」

イツセノミコトは最後にそう雄叫びをあげると、静かに息を引きとりました

イワレビコノミコト一行はそこから迂回して進み、紀伊(きい)の熊野(くまの)の村に到着しました。すると、大きな熊が見え隠れしながら近づき、やがて消えてしまいました

熊は熊野の山の神の化身で、その霊気により、イワレビコノミコトとそれに従う兵士たちはたちまち意識を失います。

このとき高倉下(たかくらじ)という者が太刀を持って現れ、イワレビコノミコトに献上すると、イワレビコノミコトはすぐ正気に戻りました。そして、こちらが何もせずとも、熊野の山の神は斬り倒され、一行はみな意識をとり戻したのです。

高倉下に太刀を手に入れた経緯を尋ねたところ、夢にアマテラスオオミカミ (天照大御神) とタカギノカミ (高木の神) 、そしてタケミカヅチノカミ (建御雷の神) が現れ、その太刀をイワレビコノミコトに献上するよう命じられたといいます。

もう一つ、天つ神のお告げがありました。

「これより先は荒ぶる神がひしめいている。天から八咫烏(やたがらす)を遣わすので、そのあとについて進むように

イワレビコノミコトは八咫烏に導かれ、行く先々の地を配下に治めていきます。そして大和の*宇陀(うだ)まで進みました。そこにはエウカシ(兄宇迦斯)とオトウカシ(弟宇迦斯)という兄弟がいました。イワレビコノミコトがまず八咫烏を遣わしたところ、エウカシは鏑矢(かぶらや)で八咫烏を追い返し、さらに、イワレビコノミコトに臣従すると偽って御殿をつくり、罠(わな)を仕掛けて圧死させようとしました。しかし、これはオトウカシの密告により露見してしまいます。

成敗を仰せつかったミチノオミノミコト(道臣の命)とオオクメノミコト(大久米の命)は、エウカシを呼び出し、矢をつがえて罵(ののし)るようにいいました。

「おまえが御子のためにと申してつくった御殿にまずはおまえが入り、誠意のほどを明らかにせよ」

追い込まれたエウカシは御殿に入り、自分のつくった罠に押し潰されて死にました

* 宇陀は、奈良県宇陀市。

イワレビコは大きな熊に襲われた。

イワレビコノミコトは天つ神に助けられ、八咫烏に導かれながら大和を目指して進んでいった。

【イワレビコ(神武天皇)の東征ルート】

現代でもサッカー日本代表を勝利に導く八咫烏

天つ神によって遣わされ、イワレビコノミコト一行を導いたといわれる八咫烏。そのことから、「導きの神」、「太陽の化身」と呼ばれ、古くから信仰されています。勝利のシンボルとして、戦時中は陸海軍の一部組織や、戦後は陸上自衛隊の情報部隊のマークなどに使用されていました。そして、現在は日本サッカー協会やサッカー日本代表のマークとして、日本を勝利に導いているのです。ちなみに八咫烏といえば、三本脚で描かれている絵画を多く見ますが、じつは『古事記』には三本脚であるとはひと言も書かれていません。三本脚として書かれるようになったのは平安時代からです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 古事記の話』監修:谷口雅博

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