パ・リーグ球団別週間MVP 日本ハム石井一成が12球団トップ、ソフトバンクの4番・中村晃も絶好調
石井一成が打率.500、wRAA6.2
5月もあっという間に下旬に突入。プロ野球パ・リーグは、4月3日から首位をキープしていたオリックスが9日からのソフトバンク3連戦で負け越し首位陥落。さらに先週も2勝4敗と元気なく、3位まで転落した。
代わりに同期間中に6勝2敗だった日本ハムが首位、6勝3敗だった西武が2位に浮上。同じく6勝3敗と好調だったソフトバンクは勝率5割に復帰した。
SPAIAでは5月9日から18日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
首位に立った日本ハムでは、石井一成が12球団トップとなるwRAA6.2をマークするなど絶好調だ。期間中8試合に出場し、猛打賞2回含め5試合連続マルチヒットを記録。11日の楽天戦で今季1号も飛び出すなど28打数14安打の打率.500と打棒が爆発した。
プロ9年目の今季は開幕一軍入りするも8試合で打率.125と調子が上がらず、4月19日に登録を抹消された。だが、再昇格した4月29日以降は、出場した13試合中9試合で安打を放つ活躍ぶり。「春の珍事」で終わらないよう好調をキープできるか注目だ。
西武・源田壮亮が復帰即活躍、ロッテ藤岡裕大も好調
借金を完済したソフトバンクでは、中村晃がチームトップのwRAA4.0を記録した。不調の山川穂高に代わって4試合で4番に座るなど全9試合にスタメン出場し、31打数11安打の打率.355をマーク。近藤健介、柳田悠岐ら主力の戦線離脱が相次ぐ中、35歳のベテランがその穴を補って余りある活躍を見せている。
2位に浮上した西武では、源田壮亮がwRAA3.0でチームトップだった。右足のケガのため一時登録を抹消されていたが、9日に復帰後は全9試合に出場して31打数11安打の打率.355をマーク。11日のロッテ戦ではあわやサイクル安打となる活躍も見せるなど、打線に活気をもたらしている。
2勝6敗と元気のないロッテでは、藤岡裕大がチームトップのwRAA2.6を記録した。11日の西武戦で今季初の猛打賞を記録するなど、28打数9安打の打率.321をマーク。8試合中5試合で零封負けを喫するなど低調な打線の中で、一人気を吐いていた。
楽天・堀内謙伍、オリックス紅林弘太郎も躍動
3勝6敗だった楽天では、堀内謙伍がwRAA2.0でチームトップだった。期間中6試合に出場して16打数6安打の打率.375をマーク。16日のソフトバンク戦では10年目にしてプロ初本塁打を放ち、お立ち台にも上がった。ただ、19日に背中の張りのため登録を抹消。好調だっただけに、早期復帰が待たれる。
貯金を2まで減らしたオリックスでは、紅林弘太郎が好調だ。10日のソフトバンク戦で一発を含む2安打4打点の活躍で勝利に貢献すると、15日の日本ハム戦では4打数4安打の大暴れ。9試合で33打数11安打の打率.333と打ちまくり、wRAAもチームトップの1.9をマークした。
徐々に上位と下位で勢いに差が出始めたパ・リーグ。6月頭には交流戦が開幕する中、それまでの2週間で抜け出すチームは現れるのか。週間MVPに輝いた選手たちにはチームを勢い付ける活躍が期待される。
【関連記事】
・セ・リーグ球団別週間MVP DeNAの20歳・松尾汐恩が猛爆!巨人・増田陸も好調
・2025年プロ野球セ・パ交流戦日程と対戦カード、1チーム3試合ずつ全108試合
・ソフトバンク有原航平が不調の原因は?二軍落ちの最多勝右腕をデータ分析
記事:SPAIA編集部