石破新内閣誕生。“派閥解消”はどのように組閣に反映された?
10月4日(金)、ニュースキャスター・長野智子がパーソナリティを務めるラジオ番組「長野智子アップデート」(文化放送・15時30分~17時)が放送。午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーで、共同通信企画委員・西野秀氏に「派閥なき総裁選挙」について話を伺った
鈴木敏夫(文化放送解説委員)「早くも総裁選挙中の発言とのブレが色々と指摘されている石破総理大臣ですけれども、とはいえ、ひとまず今回は『派閥なき総裁選挙』と言われております。本当に無くなったのかという議論もありますけれども。石破新内閣が誕生しました。派閥解消、これがどのように組閣に反映されたのか、これからどうなっていくのか、あぶれた人はどうなるのか等々、長く派閥取材を続けてきた共同通信の西野さんに聞いていきます」
長野智子「身近でずっと取材を続けてきた西野さんから見て“派閥なき自民党”っていうのはやっぱり雰囲気も空気も変わるものなんですか?」
西野秀「今回、9人の候補が出たじゃないですか。いわゆる茂木派からも2人出ていますし、それから岸田派からも2人出ていますね。こういったことは派閥があったらないですね。だからやっぱりそこは派閥のタガが外れたっていうのはあります。で、人が多かったんで、議論があんまり深まらずに言いっぱなしだったっていうのもあったと思いますね」
鈴木「並んで喋って、次の会場行って、並んで喋るみたいな感じでしたよね?」
西野「みたいな感じでしたね。それから取材する立場から言うと、結局のところ、以前は派閥の組み合わせのことだけやっていればよかったんだけど、派閥がバラバラになっている、特に安倍派なんかがグシャグシャになっちゃっているんで、そこのところがわかりにくかったですね」
長野「どういうふうに票が流れるのか、っていうのが?」
西野「どういうふうに票が流れるのかとか、この人はこっち行くはずだとか、この人は行かないはずだとかが考えられたんだけど、結局最後まで国会議員票50から70ぐらいはわからないっていうのは、報道各社を見てもそんな感じでしたね」
長野「この議員の動きは特に知りたいのに読めない、みたいなことはあったんですか?」
西野「それはですね、旧安倍派の人たちは一体どうなるのか、どっちに行くのか、っていう話ですね。で、それは世耕弘成さんが離党しているんですけど、まだ参院の安倍派には影響力があったり、それから稲田朋美さんとかもどうするかがわからなかった」
鈴木「たしかにあんまり報道でも稲田さんの顔が見えなかったですよね」
西野「それから森山裕さんのところも最後までわからなかったですね」
鈴木「あっ、そうですかぁ」
西野「ぼくは森山さんが最後にポンっと石破さんに乗ったことが石破さんの勝利に繋がったというふうに見てますね」
長野「あっ、そうなんですね。それはどうして?」
西野「幹事長になったでしょ?最後までキャスティングがわからないままだったんです」
鈴木「で、最後の結果を見て、『あー、森山さんだ』と?」
西野「来てくれたんだ、と」
長野「そうなってくると、いわゆる旧森山派も最後の票のところにガッと動いたってこと?」
西野「うまく使ったっていうことですね」