広島から世界へ平和の祈りを発信 夏の日差しの下で8月6日平和記念式典を開催
広島平和記念公園で、2024年8月6日(火)に今年も朝から「平和記念式典」が開催され、平和への祈りが捧げられました。
被曝から79年。平和記念公園では8時から式典がはじまり、原爆が投下された8時15分になると黙とう捧げました。
今年の会場では、昨年の衝突事故を受けて厳戒態勢となり、式典終了の9時頃までは入場制限を実施。規制範囲も平和公園全体に広げられています。
式典後の平和公園の様子
平和式典が終わると、参拝者の波が国際会議場の1階にある「バッケンモーツアルトカフェ」やレストハウスへ押し寄せて館内は大混雑。朝の9時とはいえ、真夏日の暑さに疲弊した参列者はエアコンが効いた館内で一息ついていました。
レストハウスの2階にある「ピアノカフェ」ではアイスの販売を行っており、それに気づいた来館客は、「えっ、えっ、アイスがある!」と、暑さを吹き飛ばすほどにテンションが上がり、引き込まれるようにカフェへと向かって行きました。
広島県を訪れる観光客が選ぶ人気施設1位となっている「平和記念資料館」は、この日21時まで営業時間を延長。式典後には入館待ちの参列者により長蛇の列ができて大混雑となりました。
昨年5月に開催されたG7広島サミットの際に各国首脳により植樹された被曝樹2世のソメイヨシノへも、足を止める来園者の姿がありました。
国際会議場では多彩な催し
広島国際会議場では、様々な平和関連事業を実施。大会議室の「原爆の絵画展」は、原爆が投下された当時の時系列に沿って原爆の絵を展示。惨状についてアートを通じて伝えています。
フェニックスホールでは式典後、10時から「ひろしま子ども平和の集い」を開催。
合唱によるオープニングでスタートすると、第2部では県内外の中・高生が「平和のバトンをつないでいこう」をテーマに発表を行いました。
館内では、上田宗箇流のお茶席も開催。来館者は無料で参加でき、和の空間で茶菓子と抹茶を嗜みました。
夜まで続く平和への祈り
原爆ドーム周辺には、夕方から行われる「とうろう流し」の受付も始まっています。17時30分からセレモニーが行われ、原爆ドーム前を流れる元安川護岸からとうろうを手流しする平和イベントには、例年多くの参加者が集まります。
このほか、同時開催される「広島愛の川プロジェクト」など、1日を通して広島から世界へ向けて平和へのメッセージが発信されます。