今週のヘラブナ推薦釣り場2024【茨城・霞ヶ浦(西浦)】
茨城県南東部にある霞ヶ浦(西浦)が春の好機を迎えた。各所で腹パン美ベラや大型が出始め、メジャーポイントは連日多くの釣り人が並ぶ。だが気後れするなかれ。日本第2位の水域面積を誇り、広大なエリアの西浦なら、メジャーポイントでなくとも釣れる場所は無数にある。当日の風予報を参考に風並みを味方に付けて、ぜひ自分だけのマイポイントを見つけてほしい。
霞ヶ浦のへら事情
霞ヶ浦とは通常、西浦と北浦・外浪逆浦・北利根川・鰐川・常陸川の総体をさすが、釣り人の間で霞ヶ浦と言えば西浦を指すのが通例だ。ところがひと口に西浦と言ってもその面積は広大で、湖岸を一周すると100km以上にも及ぶ。
大きな特徴として一部を除き湖岸を車で走れること。これが釣り人を惹き付ける大きな要素の一つとなっている。コアなファンは隠れたマイポイントを探して日々湖岸を走り回っており、とくに春のこの時期は、超マイナーポイントで大型が出たなどという話も飛び込む。
その広大さゆえ、すべてを網羅するのは不可能だと言えるが、ここでは西浦の超メジャーポイントに的を絞って紹介しよう。
ポイント紹介
直近の釣況だが、日並み(風・気温)がいいと37~43cmが20~30枚などの大釣りがあり、逆に冷え込みや無風などの悪条件だと数枚はおろかオデコもあり得る。
高崎
西浦左岸34~33kmポスト付近。乱杭やめくら杭があり場所によっては根掛かる。
石川水門
恋瀬川吐き出し南側のストレート部分から南へ向かった石川の水門までが狙いめ。西風に強い。水門付近にハタキ場があるので乗っ込み時の好ポイント。
大井戸湖岸公園
トイレ・駐車場あり。西風が強い日は釣り人がズラリと並ぶ。
高浜入り
通称・砂揚げ場。鎌田川吐き出し東側にしゅんせつ舟の係留所があり、その左右なら釣りができる。大型船のスクリューによって深く掘れているのが特徴。しゅんせつ工事中は入釣不可。
柏崎
西浦中岸28kmポスト付近にある水門から約100m北西に進んだ入釣禁止ポールまで。
浜
梶無川吐き出し北側の水門から、一つ先の水門までが狙いめ。沖に波消し矢板があるので、向かい風でも護岸に波が上がりづらい。コアな常連はあえて向かい風が強い日に狙う。
水産試験場前
梶無川吐き出しから沖へ長く伸びる桟橋の間が狙いめ。
一本松
ドック~西浦左岸18.5kmがいい。
田伏
西浦中岸22kmポストの北側に建つ入釣禁止ポール~テトラまでの狭い区間。4~5人で満員御礼だが数・型ともに実績あり。
加茂
西浦中岸12.5kmポスト付近。消波ブロックがあるので向かい風でも釣りになる。あえて荒れ模様の日に狙うのも面白い。
沖宿
西浦中岸7kmポスト付近から東へ約1kmの沖宿漁港まで続く消波帯エリア。
浄水場前
花室川吐き出し北側にある茨城県企業局水質管理センターの前付近。
このほか、紹介しきれないが南岸の古渡入や浮島エリアなどポイントは無数にある。西浦だけでも一周すると約100kmにも及ぶので、その日の風向きなどを考慮してマイポイントをぜひ見つけてほしい。
なおグーグルの航空写真とストリートビューを参照すると、ポイント探しの参照になるのでぜひお試しあれ。
仕掛けとエサ
霞ヶ浦でいい釣りをしたいなら風を味方に付けることだ。釣りやすいのは風裏だが、波立たないポイントでは魚の活性は上がりづらい。その日の風向きと地形、消波ブロックの有無などを考慮して、できるだけ風波が立ちやすいエリアを選ぶ。
ただし波が護岸を越えて乗り上がるほどになったら、残念だが撤収。しかしコアなファンはこれからが大釣りタイムとばかりに釣り台をかさ上げして、波をかぶりながら釣りをして良型連発を楽しんでいる。
風流れ、湖水流れ、波などが発生しやすいので釣り方は竿12~24尺のドボン(オモリ0.5~2号)、またはハリスオモリが一般的。逆にバランス底がやれるような条件ではいい釣りはできない。
エサは両グルテンが通例だが、場所によっては両ダンゴでもいける。要するにアメリカナマズやコイなどが少ないエリアなら両ダンゴもOKだが、それらの魚影が濃い所では集魚材なしのエサが無難なのだろう。
アベレージサイズは37~43cm。水深も浅くヒットすると横へ沖へと突っ走るので、ハリスは最低でも0.8号以上を使い、竿が短い場合は1~1.2号がいい。
ハリはギガリフト10号前後、ウキは視認性重視かつ流れてもシモられづらい浮力のあるものが理想的だ。なお水深は一部をのぞき60~100cmほどと浅い。
釣り場詳細
・入釣料…無料、釣り台必携。
・アクセス…常磐自動車道土浦北IC~R125~R354を経て霞ヶ浦方面へ。木田余跨線橋東信号を右折で土浦エリア、さらに17km直進で霞ヶ浦大橋。各ポイントえは湖岸道路経由が便利。
・駐車…一部を除きポイント前の湖岸道路は、交互通行がギリギリの幅しかない。カーブ周辺に止めない、車幅の狭い車で釣行するなど配慮を願いたい。
<週刊へらニュースAPC・棚網久/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2024年4月12日号に掲載された記事を再編集したものになります。