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アジングとメバリングどちらに「常夜灯」は必須か? スレにはご注意を

TSURINEWS

常夜灯の光(提供:TSURINEWSライター井上海生)

夜の沿岸で、魚は光に集まりやすい習性がある。アジ、メバルといった小さな魚が特にその例として有名だが、シーバスなどの大型魚もそうだ。「常夜灯下は一級ポイント」とよく言われ、その理由も明確にある。しかし必ずしも常夜灯は必要ではない、という話をしたい。

常夜灯下が一級ポイント?

結論から言うと、「常夜灯下は一級ポイント」ではない。せいぜい「二級ポイント」だ。

確かに常夜灯下は魚が集まりやすい。その理由は、魚たちのベイト(捕食物)となるものが集まりやすいからだ。たとえば、常夜灯下には、植物性プランクトンが光合成のために集まる。そしてそれを追って小魚が集まる。そいつらを食べにアジが集まり、シーバスも寄る。

しかし、常夜灯下の釣りでは、圧倒的に不利な点が2つある。

スレやすい

常夜灯下では、魚から人の姿が見えてしまう。実際に人の姿を「人間」と認識しているかは不明だが、魚は地上の気配と、不自然な物影を嫌う。要するに「見えてしまう」わけだ。

すぐにスレちゃうぞ(提供:TSURINEWSライター井上海生)

特にそれが、足場が近い場所だと最悪だ。常夜灯下の釣りでは、最低2m程度の高さが欲しい。足場1mくらいでは露骨に魚が寄ってこない。足場が近いとキャスト音でもスレ、足音でもスレる。確かに魚は溜まっているのかもしれないが、まったく食わない状況になる。

人的プレッシャーがかかりやすい

常夜灯下のポイントには、人が集まりやすい。「一級ポイント」と言われるのだから、当然だ。その結果、ただでさえスレやすい状況に、拍車がかかる。釣り人が多い常夜灯下は、実は、かなり釣りにくいポイントだ。別のポイントで人を避けた魚を探した方が絶対にいい。

メバリング、常夜灯不要

では次に、魚種ごとに常夜灯の必要・不要を考えてみたい。

まずはメバルだ。メバルに関しては、筆者は、常夜灯はまったく不要だと思っている。メバルはそもそも、そんなに光を好む魚ではない。イメージ的に「明暗につく魚」だと思われているが、どちらかといえば「暗」につく魚で、別に「明」を必要ともしない。筆者自身の記録を振り返っても、メバルが常夜灯下でよく釣れた記憶はほとんど一切ない。

真っ暗ポイントメバリング推奨(提供:TSURINEWSライター井上海生)

頭がいい魚だ。さらに、目が利く。目が利くということは、地上の気配に敏感であり、特に常夜灯の光など頼りにしなくても、しっかり対象を見て捕食できる魚でもある。

小型は確かに常夜灯下に溜まりやすい。しかしワンキャストで10尾くらいスレる。実はメバルを釣り続けるには、常夜灯下の群れは無視して、暗い場所で足元を探った方がいい。

アジングは多少の光がほしい

続けて、アジだ。

アジに関しては、常夜灯下や、光は頼りになる。明暗の「明」に着く魚だと言われる。これは事実だ。沿岸のアジはプランクトンをメインベイトとする。植物性プランクトンがわきやすい常夜灯下は、よく釣れる。

確かに常夜灯下はアジが釣りやすい(提供:TSURINEWSライター井上海生)

しかし、明暗の「明」は、あくまでアジがつきやすい要素の一部でしかない。アジは(アジに限った話でもないが)、捕食のために動く。メインベイトであるプランクトンや小魚が流れつく先につく。そのため、潮がクッションする足元や、潮が動いていく先、風が流れていく先の海面につきやすい。

潮止まりには、自ら動く力のないプランクトンは表層にふわーっと漂うか、海底に沈むので、アジのレンジも両極端となる。そのような「アジの動き方」を突き止める方が、単に常夜灯を頼りにするよりも、ずっと釣果が伸びやすい。

勇気を持って光から離れよう

常夜灯下は、要するに釣り人がラクをできるポイントなのだ。魚が集まりやすく、投げ続けていればヒットのチャンスがある。そして、なんとなく人間は夜釣りでは、自分の心細い心情を支える意味でも、常夜灯や何かの光を求めたくなる。だから常夜灯下を重視する。

心の頼りになる夜の光(提供:TSURINEWSライター井上海生)

しかし本当に魚を釣りたいならば、プレッシャーがかかりやすい常夜灯下は離れた方がいい。魚が溜まる条件を知っていれば、光の範囲にこだわる必要はまるでない。シーバスなどもそうで、ベイトが溜まる条件や場を知った方が、単一のポイントにこだわるより良い。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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