【リアル給与明細】商社の営業職。残業しないと生活できない……。老後まで考えられません【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【27歳 営業職】
【リアル給与明細】27歳、営業職の場合
プロフィール
27歳、女性
商社の営業職
▼現状
仕事内容は、食品部門の営業として、日配商品、催事の提案。
労働時間は月166時間、残業は58.35時間。
ボーナスは80万円程度。
【相談内容】基本給が低く、残業をしないとやっていけません。老後のために投資をしたいのですが、今は余裕がないです。収入に対してどのぐらいの金額を貯蓄・投資に回せばいいか教えてください。
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは、残業しなければ生活できない今のお給料が不満なのですね。
ではまず、質問者さんのお給料を全国平均と比べてみましょう。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約537万円になります。
一方、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の営業職の平均年収は約471万円です。
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
このことから、質問者さんのお給料は平均よりも高めの水準と言えそうです。
手取りの8割生活で始める賢い資産形成
質問者さんは、基本給が低く、残業に頼らざるを得ない状況にお悩みなのですね。
収入が限られていても計画的に資産形成を進めるための、具体的な方法をご紹介します。
手取りの8割で生活を整える
資産形成を進めるためには、生活費を手取りの8割以内に抑える習慣をつけましょう。
残りの2割を貯蓄や投資に回すことで、着実に資産を増やせます。
この8割には、家電の買い替えや冠婚葬祭といった突発的な支出に備える「特別費」も組み込むことが大切です。
ボーナスは全額貯金や投資に回す
最終的な目標は「毎月の生活費を手取りの8割以内に収め、ボーナス全額を貯金や投資に回すこと」です。
年間の貯蓄額を大きく増やしつつ、将来への備えを確保できます。
家計簿で無駄遣いを減らす
目標達成のためには、家計簿をつけて毎月の支出を振り返ることが大切です。
満足度の低かった支出や無駄遣いを洗い出し、次の月から同じ出費を繰り返さないよう意識しましょう。
繰り返すことで少しずつ無駄が減り、目標に近づけますよ。
まとめ
・質問者さんのお給料額は、平均よりも低い水準です。
・理想的な貯蓄・投資の割合は、手取り収入の2割です。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。