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相模原市 「多頭飼育」届出を義務化 崩壊相次ぎ、条例改正へ

タウンニュース

昨年12月に行われた緊急譲渡会の様子(写真提供=市生活衛生課)

相模原市は8月26日、犬または猫の6頭以上の飼育に届出を義務づける改正条例案を市議会に提出した。ペットの犬や猫が増えすぎ、適切に飼育できなくなった状態「多頭飼育崩壊」を防ぐのが狙い。来年4月に条例を施行させたい考え。

「多頭飼育崩壊」とは増えすぎたペットの犬や猫の適正な飼育ができず、動物の健康状態が悪化したり、悪臭や害虫が発生したりすること。相模原市では2021年から23年の3年間で7件(196頭)の多頭飼育崩壊が発生した。全て猫のケースだった。

市は不適切な飼育を早期に発見するため、昨年8月から研究者や自治会役員、県動物愛護協会役員らで構成される検討委員会を設置し、届出制度について検討してきた。今年6月から7月のパブリックコメントを経て、9月定例会議に改正条例案を提出した。

改正条例案は犬6匹以上または猫6匹以上の飼育に届出を義務づけ、届出をしなかった場合や虚偽の届出をした場合、5万円以下の過料を処す。

市は飼養者からの届出を受理後、飼養場所や状況を確認し、必要に応じて不妊・去勢手術を実施するなどの適正飼養の啓発や指導を行う。市では初年度の届出を150程度と見込んでいる。

猫の出産頭数根拠に

改正条例案が提出された9月定例会議では、届出が必要となる飼育頭数「6」の根拠を問う質疑などが行われた。届出制度がある自治体では、犬猫合計で10頭以上を届出の対象とするところが多い。相模原市は検討委員会での議論を経て独自に基準を設定し、他の自治体よりも早期に適正飼育を促すことを見込んでいる。繁殖力が強い猫は1回あたり4〜8頭の猫を出産するため、1回の出産で親子含めて6頭になることから基準を設定した。

本村賢太郎市長は定例会で改正条例について、「適正飼養を促し、人と動物の共生社会の実現に寄与するものと考えている」と話した。

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