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『猫』と『ネコ科動物』の違うところと共通点!ゴロゴロ言う?マタタビに酔う?

ねこちゃんホンポ

ネコ科動物における猫の位置付け

約6500万年前に肉食哺乳類の祖先ミアキスが誕生し、そこからネコ科、イヌ科、クマ科などに分化していきました。ネコ科動物からは、ヒョウ系統の祖先、ベイキャット系統の祖先などが次々と誕生し、350万年前、ついにイエネコ系統の祖先が誕生しました。

ネコ科動物における系統を、時系列に整理すると下記の8系統になります。

✔ヒョウ系統
✔ベイキャット系統
✔カラカル系統
✔オセロット系統
✔オオヤマネコ系統
✔ピューマ系統
✔ベンガルヤマネコ系統
✔イエネコ系統

イエネコ系統の中にはジャングルキャット、クロアシネコ、スナネコ、ハイイロネコ、ヨーロッパヤマネコの5つの種があります。さらにヨーロッパヤマネコには19の亜種があり、その中の1つが現在私たちと一緒に暮らしている猫の祖先である、リビアヤマネコだと考えられています。

ちなみに、ライオン、トラ、ヒョウ、ジャガー、ユキヒョウなどの大型ネコ科動物はヒョウ系統に、最速のスピードを誇るチーターはピューマ系統に、動物園で人気のマヌルネコはベンガルヤマネコ系統に属しています。

猫とネコ科動物の違うところ

泳ぎが得意なネコ科動物

総じて猫は、水や泳ぎが苦手です。多くのネコ科動物も、水や泳ぎが苦手なケースが多いです。しかし、中には泳ぎを得意としているネコ科動物がいます。その代表格が、ジャガーです。

ジャガーは、川や湖を泳いで移動し、水中にいる魚やワニなどを捕食することもできます。南米大陸の中央に広がるパンタナール地域に生息しているジャガーは、獲物の約半分がワニ類、残りのうちの約4割が魚類だという報告もあるほどです。

また、トラやスナドリネコも泳ぎが得意です。スナドリネコを漢字で書くと「漁り猫」となり、漁をすることから命名されたと言われています。

「喉を鳴らす」と「咆哮する」

猫は、リラックスしているような時に喉をゴロゴロと鳴らします。チーターやオオヤマネコなどのネコ科動物も、同じように喉をゴロゴロ鳴らします。しかし、喉を鳴らす猫は、ライオンやトラなどのヒョウ系統のネコ科動物のように、咆哮することはできません。喉も鳴らせるし咆哮もできるという両刀使いのネコ科動物はいません。

これは、下顎骨の下にある舌根部と喉頭の間にある舌骨を構成する、細長い弾性靱帯の構造の違いによることが、近年の研究で分かってきました。咆哮できるネコ科動物の舌骨の弾性靭帯は、低音を生み出せるほど声帯を下方に移動させられるために、あの低くて大きい、大地を揺るがすような声を出せるのだそうです。

木から降りるのが得意なネコ科動物

猫は高いところが好きです。ところが、高い木に登った猫が降りて来れなくなり、立ち往生する場面を目にすることも少なくありません。これは、頭を下げた姿勢で降りようとすると、樹皮に爪が引っかからないような構造になっているためです。

ところがウンピョウのように、高い木からもスイスイと頭を下げながら降りて来られるネコ科動物もいます。ウンピョウも、猫と同じように引っ込められる鋭い鉤爪を持っていますが、後肢の足首が柔らかいため、猫よりもスムーズに足首の方向を変えられるため、頭を下げたままでも爪を樹皮に引っ掛けられるためだと考えられています。

猫とネコ科動物の共通点

またたびにうっとりする

猫がまたたびのニオイを嗅いで、まるで酔ったような状態になるの見たことがある飼い主さんは多いでしょう。猫のおもちゃや爪とぎ、ご飯のふりかけなど、またたび製品もたくさん市販されています。

このまたたびは、ライオンやトラといった他のネコ科動物にも同じような効果を発揮することが知られています。さらに、猫やネコ科動物が体をくねらせながらまたたびに体を擦り付けることで、蚊除けの効果があることも近年の研究で分かってきました。

肉食

ネコ科動物の全てに共通しているのが、完全肉食性であるという点です。野生のネコ科動物は、自分で狩りをして獲物を捕まえます。この狩猟本能は、自力で狩りをする必要のなくなった、現代のイエネコにもしっかりと引き継がれています。

愛猫の狩猟本能を満たしてあげるためにも、1日1〜2回は猫じゃらしなどのおもちゃを獲物に見立て、愛猫と一緒に狩りごっこをする時間を作ってあげましょう。

群れをなさない

プライドと呼ばれる群れを作るライオンは例外ですが、総じてネコ科動物は群れを作らず、基本は単独で生活します。

ただし、絶対に協力し合うわないという訳ではありません。街中では「猫の集会」と呼ばれる行動が観察され、また外で暮らすメス猫たちが、お互いに協力しながら子育てをしているケースもよく報告されています。

まとめ

猫とネコ科動物の共通点や、相違点についてご紹介してきました。

日本にも、ツシマヤマネコやイリオモテヤマネコなどの、野生のネコ科動物の存在が知られています。しかし、実際に猫以外のネコ科動物に会いたい場合は、動物園に行くことが最も現実的な方法かもしれません。

たまの休日を利用して、動物園でライオン、トラ、マヌルネコ、スナネコ、ヤマネコなどを観察し、愛猫と比較してみましょう。もっとたくさんの共通点や相違点を見つけることができるでしょう。

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