衆院選5区 現新3氏の構図か 次期衆院選前に本紙調査
今秋実施される可能性が高い次期衆議院議員選挙で、神奈川5区(戸塚区・泉区)では、自由民主党の坂井学氏(59)と立憲民主党の山崎誠氏(61)の現職2氏に加え、日本維新の会の新人・久坂くにえ氏(51)が出馬準備を進めている=9月29日起稿。
前回の2021年衆院選は坂井氏と山崎氏の一騎打ちだったが、今回は久坂氏を含め3人で争う構図になりそうだ。
区割り見直し後初
神奈川5区は1994年の小選挙区制導入以来、戸塚区、泉区、瀬谷区で構成されてきたが、「1票の格差」を是正する区割り見直しで、次期選挙からは戸塚区と泉区のみになる(瀬谷区は大和市、綾瀬市と同じ13区に)。神奈川県は18選挙区から20選挙区となる。
坂井氏
2005年の衆院選初当選から12年、14年、17年と小選挙区で続けて勝利し、前回は13万6288票で5選を果たした坂井氏。これまでに総務・内閣府副大臣、財務副大臣、内閣官房副長官などを歴任している。
坂井氏は「40年ぶりの物価高、度重なる自然災害、緊張感高まる東アジア情勢、おひとりさま問題など、課題が山積する中で決断し、結果につなげ、国民の安全安心を全力を挙げて確保します」としている。
山崎氏
横浜市会議員を経て、09年民主党比例南関東ブロックから衆議院初当選を果たした山崎氏。17年には立民党比例東北ブロックで当選。前回衆院選では小選挙区で11万8619票を集めながらわずか及ばず、比例で復活当選した。現在3期目。
山崎氏は「環境調和社会を実現する自然エネルギーへの転換、税金を原資に教育、医療、福祉を無償化するベーシックサービス実現のために政権交代を目指します」としている。
久坂氏
新人の久坂氏は愛知県知多市出身。聖心女子大学文学部英文学科を卒業後、旅行会社に勤務。その後、05年の鎌倉市議会議員選挙で初当選した。19年には同議会史上最年少での議長も歴任した。昨年から日本維新の会の神奈川県第5区支部長を務める。
久坂氏は「既得権益に配慮した政治をなくし、置き去りにされた課題に取り組みます。教育無償化と現役世代の負担軽減を実現します」としている。
なお、5区の前回選挙の投票率は56・05%(前々回から4・08ポイント増)。