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2年間半島を歩いて…北海道積丹町で誕生した「飲む香水」とは

北海道Likers

出典: 株式会社 積丹スピリット

『北海道Likers』がお届けする新ラジオ番組『北海道Likers Voice〜北海道をもっと好きになるラジオ〜』。

北海道を盛り上げている人や次のトレンドを創る人(=ライカーズ)をゲストに迎え、あふれる北海道愛を声(=Voice)で伝えます。

今回は2023年11月4日の放送回をご紹介します!

メインパーソナリティー

田村みなみさん(以下、田村さん):『株式会社STVラジオ』
柳澤美空(以下、柳澤):『北海道Likers』プロデューサー

今回のゲスト

岩井宏文さん(以下、岩井さん):積丹の魂(スピリット)を引き継ぎ、未来へ向けて挑戦し続ける積丹町の「株式会社 積丹スピリット」代表取締役。

ジンは北海道の豊かさを表現する手段

今回の“ライカーズキーワード”は「ジン」。積丹の魂(スピリット)を引き継ぎ、未来へ向けて挑戦し続ける積丹町の「株式会社 積丹スピリット」代表取締役・岩井宏文さんをゲストに招き、ジンの魅力を語っていただきました。

出典: 北海道Likers

田村さん:今夜は私たちの大好きな「お酒」の話なんですよね。

柳澤:今夜は「ジン」のお話をします。

田村さん:ジントニックなどのジンですか?

柳澤:そうです。北海道でジンを作っているライカーズの方に来ていただいています。

田村さん:北海道で作っているとは知らなかったです。どんな方なのか、どんな想いが詰まっているのか、たっぷりとお話を伺っていきましょう。今夜のゲストは、「株式会社 積丹スピリット」代表の岩井宏文さんです。こんばんは。

岩井さん:こんばんは。よろしくお願いします。

田村さん:まず、ジンとはどんなお酒でしょうか?

岩井さん:ジン、あまり知らないですかね?

柳澤:意外と馴染みがないかもしれないですね。

岩井さん:そうですかね。たぶん世界でいちばん飲まれているお酒じゃないかな。オランダ発祥で、イギリスで広がり、世界に広がったお酒です。僕らのお酒もロンドンの地下の蒸留所でレシピのヒントを得て作り上げたくらいです。飲み歩きツアーをして。

柳澤:すごい! 飲み歩きツアーも最高ですね。

出典: 株式会社 積丹スピリット

岩井さん:ジンはどういうお酒かというと、“森を飲むお酒”あるいは“ハーブの香りを飲むお酒”というような、植物の香りを美味しくいただくお酒なんですよね。香りづけの原料は植物なので、その地域の植物の香りをアルコールに移し、蒸留することを通じて抽出するんです。なので「飲む香水」と言われます。

田村さん:分かりやすいですね。

柳澤:北海道ですと日本酒やワイン、ウイスキーといろいろなお酒が注目されていますが、そんななかでなぜ積丹でジンを作ることを選ばれたのでしょうか?

岩井さん:逆に「なぜジンが作られていないの?」と思いますね。世界でいちばん飲まれていて、かつ豊かな植物の香りを飲むというお酒が「なぜこの北海道に今までなかったの?」と不思議でしょうがない感じですね。

ワインもウイスキーも非常にいいお酒なんですけれども、地域の自然の香りを飲むという意味ではジンがいちばん適しているので、それを“特別なもの”として扱うのではなく、植物の専門の人たちと一緒になって「こんな香りを飲めたら面白いよね」という流れの中で作ることになりました。

田村さん:植物の専門の方と一緒に作られるのが面白いですよね。

出典: 株式会社 積丹スピリット

岩井さん:そうなんですよ。2年間くらい野山を歩いて、海岸沿いを歩いて、どういう植物が積丹半島の先端にあるのか植物収集をしました。やはり半島は海もあれば山もあるので、北海道の縮図みたいなものです。北海道を代表する植物群を、我々の身近なところで調達することもあれば、育てていくこともあります。豊かさを表現していく手段として、ジンは最高です。

田村さん:積丹でジン作りを始めようとしたきっかけは何だったのですか? ご出身が積丹だったのですか?

岩井さん:出身は北海道外ですが、大学からこちらへ住み着きました。積丹の町とのご縁の始まりは、学生時代に積丹の漁師さんの家で寝泊まりしながら研究をさせていただいた経験です。今から30年ほど前の話です。

もともとの事業は、町が地方創生事業に手を挙げるところから始まっています。僕らがやりたいからやりましょうといったお話ではなく、町の再生策として検討されていて、僕らはどちらかというと素材を提供する側でした。

そんななか、ある方から「ジン」というキーワードをいただきました。耕作放棄地になった農場だったり、空いてしまった公共施設や学校をどうやって有効に使おうか、ということが頭の中にあったので、「総合的に考えると、ジンというものはあってもおかしくないかな」くらいでした。最終決定は町長さん、あるいは課長さんたちがみなさん一致団結で「ジンだ」と言われていたので、正直「この人たちおかしい人たちだな」と思いました。

田村さん・柳澤:そうだったんですか(笑)

岩井さん:「ジンでいくってどういうことですか?」と驚きしかなかったです。

出典: 株式会社STVラジオ

柳澤:そのような経緯で積丹でジン作りを始められ、実際に大変なことがいろいろあったかと思いますが、いちばん大変だったエピソードはありますか?

岩井さん:全部大変ですよね。今も大変です。

柳澤:そうですよね。

岩井さん:ものを作ってものを売るというそもそもの大変さがあるのですが、何よりも、その地域にとって今までの流れにない製造物じゃないですか。

柳澤:新たに研究し、試行錯誤を重ねて作っていくということですもんね。

岩井さん:そうです。地域の人たちの意識の中にも、ジンなんてお酒は今までに想像したこともないし、飲んだこともないという人は相当多いわけですよね。そのなかで、どういうふうに地域の人たちに知ってもらうか、支持してもらうか。そういうところはとても苦労していますし、苦労しましたね。

愛されなければブランディングはできない。そこがいちばん大変なところかと思います。今も一生懸命やっています。

出典: 株式会社STVラジオ

田村さん:町のみなさんや岩井さんの想いが含まれた積丹のジンですけれども、お話を聞いていると、どんな味なのかや、香りを味わってみたい気持ちになってきました。岩井さん、どうしましょう。

岩井さん:目の前にあるしね(笑) 開けちゃおうか(笑)

田村さん:いいですか!?

岩井さん:いやもう最高ですね。

柳澤:飲んじゃいましょう!

田村さん:今夜は「株式会社 積丹スピリット」の岩井宏文さんにお話を伺いましたが、私は最初、「今度のゲストは北海道でジンを作っている人だよ」と言われたときに、「北海道でジン?ジンってジンギスカンですか?」くらいだったのですが、それくらい北海道でジンを作っているのがとても新鮮で楽しかったです。

柳澤:岩井さんが積丹半島を歩き回ってゼロから作られたというお話など、とても面白かったです。地域の特徴を活かしたジンは全国で100箇所ほど作られているということなので、今後も注目が高まりそうです。

田村さん:ジンはもちろん、実際に積丹の自然も感じたいなという気分になりました。

柳澤:行ってみたいですね。

ゲストからのコメント !岩井宏文さんより

出典: 株式会社STVラジオ

Q. あなたの北海道“LIKE”は?

A. 北海道の冬近いの晴れの早朝、ピンと張りつめた空気が好きです。風が吹いて針葉樹の香りが漂う空気はやめられません。

Q. ラジオに出てみての感想や伝えたいメッセージがあればお願いいたします!

A. 今回は明るいお二人に助けられてお話しできましたが、ラジオ出演は緊張しますね。

みなさんの北海道ライフを少しでも楽しくするお仕事ができれば、という思いが強くなりました。

【画像】株式会社STVラジオ、株式会社 積丹スピリット

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