【ライブレポ】IVEがワールドツアー最終日に見せた大粒の涙 「ずっと幸せに生きていけると確信できました」
韓国発の人気ガールズグループ・IVEが9月5日、東京ドームでワールドツアー『IVE THE 1ST WORLD TOUR 'SHOW WHAT I HAVE' IN JAPAN』のファイナル公演を開催した。
このツアーは昨年10月にソウルで始まり、19ヵ国28都市を巡回した大規模なもので、計42万人を動員。
会場に集まったDIVE(ファンの呼称)と幸せなひとときを過ごしたメンバーたち(ユジン、ガウル、レイ、ウォニョン、リズ、イソ)は、達成感と感動で涙を流す場面もあった。
人気・ヒット曲から立て続けに熱唱
IVEは卓越した歌唱力と一糸乱れぬパフォーマンス、華麗なビジュアルを誇る6人組で、2021年12月に韓国デビュー。
洗練されたステージングは他のアイドルとは違ったオーラを放ち、程なくしてスターダムへ。
これまでにリリースした楽曲はすべてヒットチャートの上位へ送り込んでおり、国内外の作家を起用したゴージャスなサウンドメイクも評価が高い。
そんな彼女たちの人気を揺るぎのないものにした『I AM』で幕を開けた公演は、いきなりヒートアップ。
「私は自分の道を行く、あなたはただ信じればいい」と力強く歌う姿に、5万人近くの観客の声援も徐々に熱を帯びていく。
「こんばんは、IVEです!」。
ファンの間で人気の高い『Royal(Rock ver)』と『Blue Blood』を歌い終えた彼女たちは、会場を埋め尽くしたファンたちに元気よく挨拶。
それぞれが自己紹介をした後、甘美なボーカルと透明感のあるハーモニーが印象的な『Blue Heart』や、バンドの演奏でエスニックな魅力が倍増した『Holy Moly』、
神秘的なムードが漂う『ELEVEN』といった人気曲・ヒット曲を立て続けに熱唱した。
爽やかなMCに続いて届けた『SUPERNOVA LOVE』は、デヴィッド・ゲッタ(フランスの音楽プロデューサー/DJ/コンポーザー)が制作した未発表の新曲で、今回の東京ドームで初お目見えとなる。
故・坂本龍一の『Merry Christmas Mr.Lawrence』のフレーズを取り入れたトラックは、優雅できらびやか。IVEの新しい魅力を引き出すことに成功した作品と言えるだろう。
サプライズはこれだけではなかった。
ユジンとイソが、TikTokやYouTubeなどでバズった“さつまいもタイム”を真似て笑いを誘い、続いてグループ内ユニットによるカバーソングをたっぷりと披露した。
最初に登場したのはガウルとレイ。
ガウルによるアリアナ・グランデの『7 rings』、レイがシティポップ風の映像をバックに歌ったOriginal Loveの『接吻』、
ガウル&レイが8人のダンサーとともに歌い踊ったスパイス・ガールズの『Wannabe』と、ファンにとってはフレッシュに響くナンバーばかりだ。
2組目はウォニョンとリズ。ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』の劇中歌『When Will My Life Begin?』では、
しっとりと歌うウォニョンの近くでリズがグランドピアノを演奏するというレアな光景にひときわ大きな拍手が起こる。
次に現れたユジンとイソは、リトル・ミックスの『Woman Like Me』をワイルドにリメイク。
曲の途中でユジンが「トーキョー、スクリーム!」とシャウトすると、盛り上がりは最高潮に達した。
DIVEへ感謝を込めて3時間の充実したステージ
会場内の熱気が冷めやらぬ中、再び6人がメインステージの中央へ。
今度はミステリアスな装いで『섬찟(Hypnosis)』と『Accendio』を歌い踊って魅了した彼女たちは、さらに熱くさせようと、『LOVE DIVE』や『Kitsch』『After LIKE』といったヒットソングを連発。
キュートかつシャープなパフォーマンスに加え、5人編成のバンドによるダイナミックな演奏、曲の合間に吹き上がる火柱、何万本ものペンライトの光が渾然一体となったステージは、間違いなくこの日の公演のハイライトだった。
本編のラストに用意されたのは『해야(HEYA)』。
〈もっと赤く、もっと明るく〉と、客席に呼びかけるように歌うIVEに向けて熱いコールが響き渡る。
さらにアンコールではトロッコに乗りながら『WOW』と『Mine』を熱唱。
ファンの笑顔を間近で見た感動と長いツアーの終わりを実感したメンバーたちは、今の気持ちを公演の締めくくりとして話した。
リズは涙を浮かべつつ、「私の人生にやってきてくださって、本当にありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、
イソも泣きながら「愛するDIVEのみなさんと一緒に過ごせて幸せでした」と話すと、客席から励ましの声が次々と届く。
そしてユジンは自信に満ちた表情で「私が大好きな人たちと一緒に、私を大好きでいてくれる人たちと一緒に、私が大好きなことでステージに立てている、
これをずっと続けていけたら、私はずっと幸せに生きていけるだろうという確信が持てたツアーでした」とコメント。
ウォニョンは「たくさんのDIVEに会って、たくさんのエネルギーをもらって、私は本当に幸せな人だと思いました」と公演を振り返り、
ガウルも「DIVEの皆さんはいつも私たちのそばにいてくれる」と共感。
最後はレイが「DIVE、最後まで幸せいっぱいの夢のような時間をプレゼントしてくれてありがとう」と、心を込めて挨拶した。
オープニングの『I AM』からラストで歌った『All Night』までトータルで約3時間。
その間、一瞬たりとも気を緩めることなく充実したステージを見せてくれた彼女たちは、本当にプロフェッショナルだと思う。
旬の勢いを実感し、今後の活躍を確信できた『IVE THE 1ST WORLD TOUR 'SHOW WHAT I HAVE' IN JAPAN』は、ファンのみならずIVEにとっても記憶に残る公演になったに違いない。
『IVE THE 1ST WORLD TOUR 'SHOW WHAT I HAVE' IN JAPAN』
セットリスト
01:I AM
02:ROYAL(Rock ver)
03:Blue Blood
04:Blue Heart
05:Holy Moly
06:ELEVEN
07:Shine With Me
08:SUPERNOVA LOVE ※未発表新曲
09:CRUSH
10:
・7 rings(アリアナ・グランデ)/ガウル
・接吻(Original Love)/レイ
・Wannabe(スパイス・ガールズ)/ガウル&レイ
11:When Will My Life Begin?(『塔の上のラプンツェル』より)/ウォニョン&リズ
12:Woman Like Me(リトル・ミックス)/ユジン&イソ
13:Hyponosis
14:Accendio
15:LOVE DIVE
16:Kitsch
17:After LIKE
18:NOT YOUR GIRL
19:HEYA
アンコール
EN1:WOW
EN2:Mine
EN3:Will
EN4:All Night
(韓流ぴあ/まつもと たくお)