「仕事内容は好き。でも残業が多すぎる」20代女性の葛藤にキャリアのプロが出した答えとは
「仕事内容は合ってる。でも、毎日残業でプライベートの時間がない」
「ワークライフバランスを重視して転職したいけど、それって甘え?」
そんな悩みを抱える人は、きっと少なくないはず。
IT企業で営業職として働く20代後半の女性から寄せられたのは、まさにこの切実な声でした――。
※本記事は、Podcast「5分で整うキャリア思考」の一部を抜粋・編集したものです。
相談内容
20代後半/女性
IT企業で営業をして約3年、仕事内容は自分に合っていると思いつつ労働時間が長く、プライベートの時間が取れないことに悩んでいます。いまより残業時間の少ない職場への転職も考えているのですが、仕事内容が合っていると感じているため本当に正しい判断なのか悩んでいます。仕事内容が合っていても、ワークライフバランス重視で転職しても大丈夫でしょうか?アドバイスをお願いします。
「ワークライフバランス重視、アリです」
坂井さんの結論は明快でした。
「ワークライフバランス重視の転職は、アリ」
その理由に挙げたのが「持続可能なキャリア論(サスティナブルキャリア論)」という考え方です。
この理論は、以下3つの要素のバランスを保つことが、長く続けられるキャリアにつながると坂井さんは説きます。
1.組織への貢献 2.個人の幸福 3.心身の健康
「これまで組織への貢献を優先してきた人でも、今は“プライベートの充実”や“健康”に比重を置くタイミングがあっていい」と坂井さんは言います。
罪悪感は不要。「今の幸せ」を優先せよ
相談者が迷う背景には、「仕事内容が合っているのに転職するのは間違いでは?」という罪悪感があります。
しかし坂井さんはきっぱり、「組織に貢献し続けなければならない、成長し続けなければならないというのは、社会が作った価値観にすぎない。今の自分が幸せだと思える方向を選べばいい」とアドバイス。
坂井さん自身も“バランス重視”
坂井さん自身、起業して週90〜100時間働くこともある一方、土日のどちらかは必ず娘と過ごす時間を確保しているそう。
「仕事だけでなく、人生においてどれだけ思い出を作れたかも大切」 と語ります。
まとめ:ワークライフバランス重視は「逃げ」ではない
✓ 組織貢献・幸福・健康のバランスが“持続可能なキャリア”の鍵
✓ ワークライフバランス重視の転職に、罪悪感を持たなくていい
✓ タイミングによって優先順位を変えるのもOK
「今の時期はプライベートを優先したい」と思うなら、その選択は立派なキャリア戦略といえるでしょう。
プロフィール
坂井風太
早稲田大学法学部卒業後、2015年DeNAに新卒入社。旅行事業部(現エアトリ)に配属後、ゲーム事業部、小説投稿サービス「エブリスタ」に異動。2020年にエブリスタ代表取締役社長に就任。M&Aや経営改革などを行うと同時に、DeNAの人材育成責任者として人材育成プログラムを開発。2022年にDeNAとデライト・ベンチャーズ(Delight Ventures)から出資を受け、株式会社Momentorを設立。組織効力感や心理学をもとにした人材育成と組織基盤構築の支援を行っている。
企業サイト 株式会社Momentor X(旧Twitter) 坂井風太
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