米大統領にトランプ氏、4年ぶり返り咲き 藤井氏「圧勝と言っていいでしょうね」
11月7日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、ドナルド・トランプ氏の当選に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「共和党が好かれたというよりも民主党が嫌われたという結果ですよね」
米大統領選挙は6日朝(日本時間同日夜)、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の当選が確実となった。複数の米主要メディアが同日報じた。結果を左右する激戦7州のうち東部ペンシルベニア、南部ノースカロライナ、同ジョージアなど4州を制した。
黒人女性として初めて大統領選挙に挑んだ民主党候補のカマラ・ハリス副大統領(60)は敗れた。
寺島アナ「藤井さん、大統領選挙の結果、どう受け止めてらっしゃいますか?」
藤井氏「圧勝と言っていいでしょうね。いわゆるスイングステート、ペンシルベニア・ジョージア・ノースカロライナ・ミシガン・アリゾナ・ウィスコンシン・ネバダ、これはまだ全部結果は確定ではないが、まぁ(勝利するのは)トランプ氏ですね」
寺島アナ「少なくとももう5つは勝ってますから、そのほか残り2つも優勢ですからね」
藤井氏「これはもう圧勝ですよね。でも事前の調査から、5つの州でトランプ優勢でしたからね。アンケートで優勢だったらトランプはもう確実に勝つっていう“隠れトランプ”現象っていうのがありますから、そういうことになりますよね」
トランプ氏は4年ぶりのホワイトハウス奪還を目指し、バイデン政権がインフレや不法移民の急増による治安悪化などを招いたと批判してきた。ペンシルベニアなど「ラストベルト(さびた工業地帯)」と呼ばれる地域の白人労働者らを取り込んで勝利した2016年の再現につなげた。
寺島アナ「トランプ前大統領は来年大統領になりますが、バイデン政権で加速したインフレを批判しています。今度、アメリカのインフレっていうのはどうなっていくのかですね」
藤井氏「そうですね、これにどう決着をつけていくかですよね。まぁでも金利も調整しようかっていうくらいインフレも落ち着いてきているところがありますからね」
ハリス氏は選挙戦では「全ての米国民のための大統領になる」と唱え、党派を超えた米国の団結を呼びかけた。トランプ氏と距離を置く共和穏健派などの取り込みを狙うなど「反トランプ」票に照準を合わせたが、短期決戦では知名度で勝るトランプ氏におよばなかった。
大統領選と同時に実施された連邦議会選は、上院で共和が4年ぶりに多数派の奪還を確実にした。下院は民主と共和が接戦となっている。
寺島アナ「これ、上下両院とったとしたらもう万全ですね」
藤井氏「万全になりますね。要は共和党が好かれたというよりも民主党が嫌われたという結果ですよね。民主党的なものが嫌われた。民主党的なものって何かというと一番の象徴はLGBTとかポリコレとかキャンセルカルチャーとか、絵に描いたような理想主義なことを民主党の人間が言うわけですよね。お利口さんみたいなことばっかり言って。でも結局そんなこと言って、お利口さんなこと言うことを通して金儲けてるような悪いやつらがおるんやろうと。それをトランプは『ディープステート』と呼称していた。トランプは『Qアノン』とか怪しいことも言っているんだけれども、それに対する批判の気持ちというのは、いわゆるお利口さんたちが力を握って金儲けをして、私ら庶民が虐げられているという認識があったわけですよ。ぼくはこの認識は、Qアノンとかディープステートとかってちょっと何を言ってんねんみたいなところは勿論あるんだけれども、彼の気持ちもよくわかる」