【姫路市】子ども愛あふれる名品の数々 日本玩具博物館で雛まつり展
500組以上の雛人形コレクションを誇る日本玩具博物館(姫路市香寺町)で、春の特別展「雛まつり~お雛さまと子どもの晴れ着~」を開催中(写真)。 2部構成で、「雛まつり~江戸・明治・大正のお雛さま」では江戸時代後期から昭和にかけて飾られた名品の数々を、関東と関西の特徴を対比しながら紹介する。
見どころは1922年(大正11)、京雛の最高峰と言われる人形司・大木平蔵により調製された檜皮葺(ひわだぶ)き御殿飾り。多くの文化財の屋根で見られる本物の檜の樹皮を用いた重厚な屋根の御殿や豪華な蒔絵を施した調度品の数々、高貴なまなざしの内裏雛などが細部まで精巧に作られている。飾る家の権威を誇るような贅を尽くした造形は一見の価値がある。
「子どもの晴れ着とちりめん細工」では、初宮参りや七五三、節句の祝い着約40着を展示するとともに、祝い着に描かれた多彩な絵柄を紹介。万一の事故に備えて幼子に持たせる守護札や薬、書付入りの守り袋、着物の帯に結ぶ迷子札など、子どもの安全と健やかな成長を願って作られた手作り小物約50点も展示する。
3月末まで(水曜休館)。入館料は大人600円、高大生400円など。