新橋町・佐藤俊雄さん 人生彩る「砂糖と塩」一冊に 2月に書店へ
泉区新橋町在住の佐藤俊雄さん(84)がこのほど、自身の名前にちなんだ「砂糖と塩」を題材にした書籍を完成させた。佐藤さんは「砂糖も塩も人間に、人生に不可欠な物。人生にうまみをもたらせられるかは、その人の味付け次第」と思いを語る。
「さとうとしお」
「子どもの時に、『お前の名前は砂糖と塩だな』と言われて以来、自己紹介でも使ってきた。いつか本にまとめられたらと思ってきたんです」
長年、日本大学商学部の教授を務めていた佐藤さん。専門はマーケティング地理学で「経済活動と地域性を結びつけて体系化する学問」と語る。
専門書の刊行実績はあるが、今作は砂糖と塩を題材にしたエッセイ集。我が国における生産・消費の歴史などにもふれながら、人生と絡めてユーモアも込めて書き上げた。「本当は小説のようにしたかったけれど、性格上どうしてもそういう風には作れなかった」と笑顔で振り返る。
当初は自費出版で身近な人に配る予定が、出版社の担当者に相談すると「この内容なら全国流通できます」と背中を押され、一部を修正。編集し、このほど完成した。
ゼミ50周年の節目に
佐藤さんは日大商学部で1975年にゼミを創設。33期まで400人以上の学生を指導してきた。今年はゼミ創設から50年という節目でもあり、「今もこうして元気でいられるのは、多くの学生と関わってきた部分も大きい。恩返しの一冊になれば」とゼミ生たちへの思いを語る。
書籍のタイトルは「砂糖と塩の人生レシピ」で四六判・183ページ。定価1200円+税。文芸社より2月15日発行で書店に並ぶ。