【プロに聞く】「なわとび」はランニングの3倍の効果!?
日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。
新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。
ジェーン・スーさんが日本武道館でのイベントに向け、毎日なわとびを500回跳んでいる中、そのストイックなチャレンジを後押しすべく、より効果的な方法をプロに聞きました。また、これから始めたいという方向けに、なわとびのコツも教えていただきました。
なわとびで世界を目指した生山ヒジキさん
今回教えてくれたのは、日本で初めて「なわとび」を職業にしたプロなわとびプレーヤーの生山ヒジキさんです。生山さんは日本各地の幼稚園や小学校、児童館などで出張指導を行い、なわとびの普及に尽力されている方。なわとびに関するギネス記録をなんと「14個」も獲得しています。
「なわとび」はランニングの3倍の効果!?
まずはなわとびの効果について教えていただきました。
生山:エネルギー消費が結構高いスポーツなんで、ダイエットにはもちろん、たくさんの効果がなわとびにはあります。なわとびって常に繰り返しの動作なんで、下半身の筋肉がアップしたりだとか、同じ姿勢でまっすぐ跳んでいるので体幹の強化だったり、常に骨に刺激が伝わるので骨も強くなったりします。あとは跳ぶ技によっては体の歪みが強制されて、姿勢改善にも繋がってきたりします。跳ぶ飛ぶ技とか走るスピードにもよりますが、30分走るのと10分跳ぶのが同じぐらいの消費です。
スーさんは心肺機能の向上を求めているということで、より高めるにはどうしたらいいのかも、生山さんに教えていただきました。
生山:心肺機能だけをメインに考えると、ある程度長い時間を跳び切るっていうのが大事になってきます。時間で言うと20~30分。そもそも連続で飛べるかっていうのがまず大事で、まずは時間関係なく500回跳べるかっていうのを試していただきたいです。それができたら1分間、それができたら2分間、3分間って跳べる時間を増やしていって、最終的に20分ぐらいを目指していってもらえたらなって思います。ペースは1分間に60回から70回ペースで見てもらえたらと思います。やっぱりどのスポーツもそうなんですけども継続がやっぱりすごく大事になってきます
連続して跳ぶコツは紐の長さと音
なわとびを連続で跳べないという方に向けに、コツを伺いました。
生山:長く飛び続けるコツは縄の長さです。やっぱり長いなわとびで飛ぶと、地面に着いたときに、縄が大きく跳ねてしまって、その跳ねた縄に引っかかってしまうっていうことがよくあるんです。なので、まずは片足で縄跳びを踏んづけて上に伸ばしたときに、持ち手から縄が出ているところが大体、脇からおへその間ぐらい。ちょうどみぞおちぐらいに合わせていただくのが、一番縄跳びが飛びやすい長さになります。次に縄をしっかり地面につけて飛んでないっていうところです。縄跳びが地面から浮いてしまうと足に引っ掛かりやすくなってしまうんです。どうしても疲れてくると腕が上に上がってきてしまって、縄も地面から離れてしまうんです。必ず地面に音をさせて跳ぶっていうのは大事です
そしてなわとびの持ち方にもコツがあるそうです。
生山:持ち方も大事で、なわとびの持ち手の先端をグーで握って、最後そこに親指をピンと立てた「グッド」な感じでもってください。僕は“親指持ち”って呼んでるんですけど、親指でグリップを持つことで、支点がしっかり定まります。グーで持ち手を持ってしまうと、なわとびを回したときに持ち手が少しブレるんです。ブレると縄自体もブレてしまって引っかかりの原因になります
さらなる効果を求めるなら「後ろ跳び」
通常は「前跳び」が多いと思いますが、この跳び方を変えるだけで、さらに効果があるということです。
生山:後ろ跳びはすごく実は体にたくさんの効果があります。後ろに縄を回す動作って、肩甲骨が中央に寄ってくるんです。肩甲骨が中央に寄ってくると、自然と背筋が伸びて、姿勢改善にかなりの効果があったりします。また、肩甲骨周りの筋肉がたっぷり使われるんで血行が良くなって、その影響で肩こりがある人は改善にも繋がっていきます。普段の生活の中で何か長い時間デスクワークとかスマートフォンの操作して、みなさん自然と猫背になりがちで、姿勢が悪くなってしまっている人が結構多かったりするんで、そういう方にとっては、後ろ跳びは一番の改善技です
すべてを後ろ向きで跳ぶのではなく、少しだけでも良いということでした。なおジャンプをすると痛みが出るなどといった方は、縄跳びを使用するのはお控えください。
小学生以来、触れていないという方も、ぜひ、今こそなわとびに挑戦してみてください!
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)