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【専門家監修】暮らしに役立つお金の知識 第二回「お金の増やし方」

チイコミ!

【専門家監修】暮らしに役立つお金の知識 第二回「お金の増やし方」

物価の上昇に「生活が不安」と感じる人は多いのではないでしょうか? 将来に備えて貯蓄・貯金をしたい!と思っても、なんだかうまくいかない…。「何を、どうしたらいいのか?」お金の専門家が、暮らしに役立つお金の知識を解説します。

矢野美月さん 金融教育に力を入れる「フィナンシャルクリエイト」の千葉支社・支社長。ファイナンシャルアドバイザーや楽天証券の資産運用アドバイザーとしてセミナー登壇多数。金融リテラシーの向上にも力を入れる。
株式会社フィナンシャルクリエイトHP/https://www.financial-create.co.jp/
千葉支社/千葉県千葉市中央区富士見2-3-1 塚本ビル8階
同社主催のセミナー情報はコチラ

https://www.financial-create.co.jp/seminar/

「貯める」と「増やす」で異なるお金の価値

まず始めに、貯めると増やすの違いについてですが、今の価値のまま未来に持っていくのが「貯める」、未来の資産価値と同等な価値に高めるのが「増やす」だと考えています。

例えば1万円を毎月貯めていくとします。貯めた年数分の金額にはなりますが、その価値はどうでしょう? 20年後で考えみた時、インフレ率は今2%と言われていて、物の価格が2%ずつ上昇していくと過程したら、物の価格は今に比べて高くなります。そうなると1万円の価値は貯めた当初と20年後では大きく変わり、その価値は1万円を下回ることに。それが貯めただけの場合。

今は、物の価格が上がっていくのに対して、入ってくるお金は変わらない、そんな現状があります。これからの長い人生を考えた時、積極的にお金に対して動いていくことが必要です。ただし、増やすためには貯められなければいけません。資産がない状態で運用などに手を出すのはとても危険です。まずは貯めること、または貯めてあること、が前提です。

専門家がお勧めする守りの資産運用「債券」でお金を手堅く増やす

どういう風に増やしていくのかですが、預金も1つの手。冒頭で、貯めた時のお金の価値の話はしましたが、預金の良い点は1万円が1万円以下にならないこと。つまり預金先の破綻以外のリスクがないのがメリットです。

資産運用はリスクを伴うので、1万円が2万円になる場合もあれば、マイナスになることもあります。最悪の場合、このお金がマイナスのまま終わってしまうかもしれません。そういったことも考え、預金と運用の配分を決めて、二軸で増やしていくのが、よりおすすめです。

投資初心者にお勧めなのが「債券」です。中でも国債といわれるものですね。これは、個人の資産を国に貸して、それに対して一定の利子が支払われるというもの。リターン自体は少なく、条件にもよりますが0.5%から高いものでも1%いくかいかないかくらい。ただしマイナスになることはないので、かなり手堅い運用方法だといえます。国が倒産しないかぎりリスクはありません。国が倒産するなんて、なかなか考えづらいですよね。それくらいリスクが低いんです。

こういったものを「守りの資産運用」と私たちは言っています。 ただし、債券は、2年、5年、10年など期間があり、原則時価で換金することになります。急にお金が必要になったからと満期になる前に換金すると、損をする可能性がありますので、手元に一定の流動性資金を持っておくことは必要です。

「お金の期間」を決めて、それに合った資産形成で資産を増やす

私たちがポートフォリオ(個人が所有する金融商品の明細書のようなもの)を作る時に決めているのが「お金の期間」。短期・中期・長期に分け、短期は3年から5年以内に使う予定のあるお金で、この場合は預金で貯めるのがいいですね。中期は5年から10年くらい。この期間使う予定がないのであれば債券に。10年から20年の長期であれば、株式投資をしてもいいと思います。1つ前の「お金の上手な貯め方」の記事にも書いてありますが、10年を過ぎると元本割れする確率が急激に下がるので、そのくらいの期間使わずにおいておけるのであれば、それも1つの手。

そして、短期・中期・長期と、自分自身がどのタイミングでお金を使うのかゴールを設定し、計画的に進めていけば、資産は増やしていけると思います。漠然と将来が不安だからと、やみくもに手を出すのはNG。

特にNISAに関して、お金を入れておけば「学費や老後の資金は賄える」といったように考えている方がいらっしゃいますが、NISAはそんな魔法のソリューションではありません。もちろんリターンを期待していいのですが、どれくらい資産が減るのか、最悪なケースも想定しておきましょう。それから、短期で利益を考えるのではなく、長期的な視点で資産形成をしていくこと、これが大事!

昔に比べて増やすことが難しくなった今、「増やす」ための努力は必要です。自分なりに情報収集や勉強をして、きちんと理解をした上で資産形成を始めましょう。そして、どう貯めて、将来的にどれだけ貯まるのか、家計分析をして、資産を築いていってください。「難しくて自分ではよく分からない」、という方は、私たちのような専門家にご相談ください!

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