最低賃金「全国平均1054円」も…値上げラッシュ止まらず。青木氏「もう最低賃金では人は来ない。全国一律にしても良いのでは」
8月30日(金)、お笑い芸人の大竹まことがパーソナリティを務めるラジオ番組「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜~金曜13時~15時30分)が放送。朝日新聞の「最低賃金、徳島が過去最大の84円引き上げ 全国平均1055円に」という記事を紹介し、大竹と青木がコメントした。
最低賃金(時給)の今年度の改定で、徳島県の地方審議会は29日、現行の896円から過去最大の84円引き上げて980円にすると決めた。これで全都道府県分が出そろい、全国加重平均は過去最高の51円(5.1%)引き上がって1055円になった。物価高や人手不足に伴う人材獲得競争を背景に、27県で国側が示した引き上げ額の目安を上回った。
朝日新聞「最低賃金、徳島が過去最大の84円引き上げ 全国平均1055円に」より
また、朝日新聞の「最低賃金では、もはや人が来ない 観光地、活況でも人手不足 「仕事逃す」時給上げても募集」によると
全都道府県の最低賃金(時給)の改定額が、激しい引き上げ競争の末に決まった。ただ、最低賃金水準ではもはや働き手が確保できず、最低賃金を大きく上回る時給での募集も目立つ。
毎日新聞の「9月の食品値上げ、1392品目 5カ月ぶり1000品目超える」によると、帝国データバンクは30日、9月に値上げが予定されている食品は1392品目になるとの調査結果を発表した。原材料費や人件費を価格に転嫁する動きが広がり、8月の642品目から急増。2897品目が値上げされた4月以来、5カ月ぶりに1000品目を超える。
9月の値上げ品目数の内訳は、冷凍食品などの「加工食品」が757で最も多く、「調味料」の193、「菓子」の169、「酒類・飲料」の135と続いた。10月に値上げが予定される食品は、現時点で判明しているだけで2631品目に上るという。
太田アナ(パートナー)「値上げ幅については16%とのことです」
大竹「16%。結構な値上げ幅で、今までだいたいいろんなの全部まとめると、1万5千品目が値上げしている。それに今度値上げするのが9月が1000品目。10月が2600品目。これが16%ぐらいの値上げだっていうと、頭に戻りますけど徳島が一生懸命頑張って値上げしましたけど、値上げ額がいくらでしたっけ?84円?太田さん。オーストラリアの時給はいくらですか?」
太田アナ「オーストラリアの時給は最低賃金ですね。2241円です」
青木「半分です。半分以下か」
大竹「2241円。これは世界で1番高い方ですけども、それでも、オーストラリアはこの間まで日本が円高の頃は優雅に過ごせた国の1つでありましたが、もうこれだけ差ができている。どうするんですか?84円上がって、全国平均で54円上がって最高額だみたいなことを言ってましたけど、これ青木さんどうなんですか?」
青木「今日の新聞は専門分野じゃないんですけど、じっくり読んでみると徳島が80円あげたのも、これ昨年度の改定で全国二番目の低さだったんですよね。徳島が。それをかなり意識して、ちょっと一気に上げたようなところもあったりとか、朝日新聞のある研究者の方が調べたところによると、いろいろ物価水準とか、そういうものを本来は考慮して決めなくちゃいけないのに、実際はどうも隣の県の最低賃金を強く意識してあげてると。つまりビリって言われたらとか隣より低いとか言われると困るので上げている傾向がどうも強いようなんです」
大竹「なるほど」
青木「で、日本の最低賃金の決め方って、引き上げ額は厚生労働省の中央審議会が各都道府県を経済経済情勢に応じて、AからCランクに分けて目安を示す。これを受けて各地方の審議会が決める。今話したように各地方の審議会は隣の県には負けたくねえなとか、ビリはやだなとかっていうことで、どうも決めているということのようなんですよ」
大竹「物価動向とか、そういうことで、決めてんじゃないってことなのか」
青木「それよりはどちらかというと、そっちの意識の方が強いんじゃないかっていう専門家は仰ってるんですけれど、でも、さっき言ったオーストラリアとかドイツとか、世界の国がどうかというと、全国一律にしてるんですよ。どうなんですかね。たとえば神奈川の箱根なんかでも最低賃金ではもう働き手が来ないといってるわけですよね。だからもう一律にしてもいいし、根本的にはいつも話をする賃金と物価の健全な上昇ができていない日本経済の問題があるわけですけれども、ただやっぱり最低賃金を上げるんだっていうことになってくると、日本も全国一律にしてもいいんじゃないか。もう韓国にも抜かれてるわけですよ」
大竹「今年の調べでは1160円ですね」
青木「そうなんです。最新のデータだと1160円ですか?日本が1054円ってことなので、日本は韓国にも負けてるし、さっき言った通り、オーストラリアの半分以下。ドイツの半分。イギリスの半分ってことを考えると、経済政策が失敗してるっていうこともあるし、やっぱりこの最低賃金の決め方もちょっと改善していった方がいいのかななんて個人的には思うところもありますけれどもね」