「冷蔵庫内がごちゃごちゃな人」が今すぐ取り入れるべき“冷蔵庫収納のコツ”6つ「使いやすそう!」
冷蔵庫の中がごちゃごちゃしていると、食品ロスにつながりやすいもの。ムダなく効率的に食品を使うためにも、収納方法を見直すことが大切です。そこで今回は、住まいの収納研究の専門家・伊藤香織さんに「冷蔵庫の中をスッキリ保つための収納テクニック」を教えていただきました。
教えてくれたのは……伊藤香織さん
旭化成ホームズ株式会社 LONGLIFE総合研究所主席研究員。収納・片づけ研究20年に基づく、生活者の声と実態を見つめ、変化を続けるくらしに寄り添う収納計画を提案し、イマドキのくらしの悩みを解決するヒントを提供している。
1.片づけの「3つのステップ」から挑戦する
どの場所においても、整理収納の基本は「3つのステップ」です。家族みんなが使いやすい冷蔵庫を目指す第一歩として、チャレンジしてみてくださいね。
STEP1.中身を全部出す
冷蔵室の中身をすべて出し、現状の把握をします。
STEP2.「食べるモノ」と「食べないモノ」に分ける
傷んでいる、変色している、消費期限切れ、開封後半年以上使っていないモノを分けます。
STEP3.処分する
食べない・食べられないモノを処分し、食べるモノだけを残しましょう。
いきなり全部に取りかかろうとすると、ハードルが高くなってしまいます。まずは冷蔵庫の「上段だけから」「扉の部分から」など、少しずつ始めることをおすすめします。
2.カテゴリーごとにグループを分ける
食品をカテゴリーごとに分けて収納カゴに入れることで、在庫や賞味期限を把握しやすくなります。例えば、バターやジャムなどをまとめて「パンセット」にしておくと、お子さんでも簡単に出し入れしやすくなります。お弁当作りに使うモノを「お弁当セット」にするなども、おすすめです。忙しい朝の準備をスムーズに進められ、時短につながる工夫にもなります。
3.「定位置」を決める
使いやすさと食品ロスを防ぐためには、食品ごとに定位置を決めることがポイントです。ボックスやカゴなどの収納グッズをうまく使って、冷蔵庫の中をスッキリ見せましょう。理想的な収納の仕方の一例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
正面の棚の上段
ボトルや牛乳のストック、袋入り調味料、妻のBOX(スイーツ、サプリ入れ)、夫のBOX(缶ビール)など。大人しか食べない、飲まないモノに最適な場所です。
正面の棚の中段以下
小麦粉、天ぷら粉、豆腐やヨーグルトなどの毎日食べる常備品、子どもが食べるプリンやゼリーなど。上記の「パンセット」のように、家族みんなが出し入れするモノを入れましょう。目線の高さには、賞味期限が短いモノを置くと在庫管理しやすくなり、使い忘れ防止になります。
チルド室
肉、肉加工品、魚介類、魚介類加工品など。温度管理が必要な食品に最適です。
ドアポケット
・上段:ドレッシングなどの小型の調味料、チューブ調味料、小型のストック品など。
・中段:500mlペットボトル飲料、ケチャップやマヨネーズなどの調味料など。
・下段:ボトル調味料、2Lペットボトル飲料など。重いものは低い位置に収納しましょう。
4.食品を「コの字」に配置する
冷蔵室の中は、ぎっちり詰め込まず、収納量を7割以下に抑えるのが望ましいです。手前を空けて食品を「コの字」に配置することで重ね置きを防ぎ、見やすさがアップします。
さらに、中央にフリースペースを設けることで、急ないただきものがあるときや、ケーキを買って来たときなども、スムーズに収納することができます。余裕を持たせた配置を心がけましょう。
5.野菜室は「種類ごと」に分ける
葉物、根菜、果物など、野菜を種類ごとにボックスで分けて保存すると、取り出しやすさがアップし、食品ロスを防ぐことができます。サイズが定まらない野菜は、サイズに合わせて調整しやすい紙袋で仕切るのもおすすめです。使いかけの野菜は、野菜室上段のトレーにまとめて収納することで、使い忘れ防止につながります。
6.冷凍室は「縦に収納」する
冷凍室の収納は7割以上が鉄則。きっちり詰めることで冷気が逃げにくく、冷凍効率が上がります。そして、冷凍室は「縦収納」で管理すると、上から見やすく、取り出しやすくなるので便利です。冷凍に適したジップロックなどの収納グッズを上手に取り入れて、スッキリ収納することを心がけましょう。それぞれに食品名を書いておくと、より管理しやすくなります。
また、金属製のブックエンドで仕切ると、倒れるのを防ぎながらカテゴリー分けがしやすくなります。最初に収納環境を整えることで食品管理がうまく回り、日々のストレスを減らせると思いますよ。
shukana/webライター