乾燥ひじきの上手な戻し方。基礎からコツまで徹底解説
意外と知らない!? ひじきの上手な戻し方
水の量はたっぷりと
乾燥ひじきを目分量で戻したとき、とんでもない量に増えてびっくりした経験はありませんか?乾燥ひじきは水で戻すと、約8倍から10倍の量に増えます。たとえば10gのひじきは、水で戻すと100gに。
乾燥ひじきを戻すときに必要な水の量は、10gの乾燥ひじきに対し1000ccが目安。大きめのボウルたっぷりの水を入れて戻すことで、やわらかくみずみずしい食感に仕上がります。
早く戻すなら「長ひじき」より「芽ひじき」を
ひじきには、茎の部分である「長ひじき」と、葉の部分である「芽ひじき」の2種類があるのをご存じですか?しっかり歯ごたえのある長ひじきに比べ、芽ひじきはやわらかくやさしい食感が特徴です。
乾燥長ひじきは水で戻すと20分から30分ほど時間がかかりますが、芽ひじきは5分から10分で戻すことができるので、時短重視の方は「芽ひじき」を選ぶと良いでしょう。
冷水はNG!常温水かぬるま湯で
乾燥ひじきは水温が低いと戻りにくい性質があるので、20℃程度の常温水、またはぬるま湯で戻しましょう。
ゆでて戻す方法もありますが、できあがりが見極めにくかったり、加熱しすぎると歯ごたえがなくなり食感が悪くなってしまったりするため、まずは水で戻す方法を覚えておくのがおすすめです。
乾燥ひじきの基本の戻し方
常温水を使う基本の戻し方をご紹介します。むずかしい工程は一切なく、コツとポイントさえおさえればとても簡単♪ 上手な戻し方をマスターして、いつものひじき料理をおいしくワンランクアップさせましょう。
戻し方
1. 乾燥ひじきを大きめのボウルに入れて水を加え、 長ひじきなら20分から30分、芽ひじきなら5分から10分置いて水戻しします。水の量は、ひじき10gに対して1000ccが目安です。
2. 時間が経ったらザルにあげて、戻し汁を捨てます。
3. もう一度ボウルに戻し、やさしく水洗いします。
4. 手ですくうようにザルに移したら流水で20秒ほど流し、水切りして完成です。
戻し方のコツとポイント
戻し時間とできあがりの見分け方
戻し時間はひじきの産地や種類によって異なるので、購入した商品のパッケージを参考にしてください。表記がない場合は20分後に様子を見て、ふっくらとやわらかくなっていればOKです。
水洗いが必要な理由
乾燥ひじきには砂や小さなゴミが付いていることがあるため、水洗いしたあとやさしく洗いましょう。目の細かいザルに入れて乾燥ひじきを洗うと、底にゴミが残ってしまうおそれがあります。乾燥ひじきを手ですくいながらザルに移し、再度水で流すのがポイントです。
ひじきに含まれる「無機ヒ素」について
ひじきには自然界に広く存在する「無機ヒ素」が含まれています。無機ヒ素は水溶性のため、戻す過程で無機ヒ素を低減させることができます。
水戻しでは50%程度、ゆで戻しでは80%程度低減します。水で戻してからゆでると90%程度減らすことができますよ。
なお、食品を通じて摂取した無機ヒ素が健康に影響を及ぼすことはないとされています。また、どの方法で戻しても栄養価はほとんど変わらないので、自分に合ったやり方を取り入れましょう。(※12)ゆで戻しの方法
乾燥ひじきとたっぷりの水を強火にかけ、沸騰後弱火にしたら5分ゆでます。ザルにあげて、流水で20秒間洗えば完成です。
ゆでこぼしの方法
乾燥ひじきをたっぷりの水に入れ、30分置きます。ザルにあげて水気を切ったら、沸騰したお湯に入れ、弱火で5分間ゆでます。一度ザルにあげ、流水で20秒間洗えば完成です。
戻したひじきの保存方法と日持ち
冷蔵の場合
戻したひじきは2~5日程度冷蔵保存できます。ただし、日にちが経つと風味が落ちるため、できるだけ早く食べ切るのがおすすめ。
調理済のひじきの日持ちは、調理方法や保存状態にもよりますが2~3日を目安にすると良いでしょう。粗熱をとってから清潔な密閉容器に移し、早めに食べてくださいね。
冷凍の場合
長期保存したい場合は冷凍が便利です。味付け前と調理後、どちらも1ヶ月程度日持ちします。解凍しやすいように一食分ずつ小分けにしてラップに包み、さらに密封袋に入れて保存しましょう。
解凍方法
半日前に冷蔵庫に移して自然解凍するか、電子レンジで解凍するのがおすすめです。常温に放置すると傷むおそれがあるため、避けてください。味付け前のひじきは、凍ったまま加熱しましょう。
乾燥ひじきの戻し方はこれで完璧!
水分量や戻し時間など、意外と奥が深いひじきの戻し方。戻しすぎるとやわらかくドロドロの食感になってしまうので、料理のおいしさも大きく左右します。
上手な戻し方をマスターしたら、定番の煮物はもちろん、炒め物やサラダなどいろいろなレシピにチャレンジしてみてくださいね。
【参考文献】
(2023/01/17参照)
ライター:donguri(webライター)