町田市民病院 災害派遣チームが石川へ 先月、現地で活動〈町田市〉
町田市民病院(旭町)から先月、災害派遣医療チームDMATが石川県に派遣された。元日に発生した能登半島地震を受けて東京都から要請されたもので、医師・看護師ら5名で構成されるメンバーが3日間、現地で任務を果たした。同隊でリーダーを務めた看護師・藤岡孝治さんに話を聞いた。
--どんな活動を
「私たちが出動したのは石川県の能登中部保健福祉センターという場所で、主に七尾町・志賀町の福祉施設支援にあたった。各福祉施設と行政の間に立つ役割で、例えば、『被災した人が日常生活を送れているか』『食事の状況は』、『ライフラインは確保できているか』など、現場の状況確認を行ってきた。また、避難所では感染症の集団発生も起こり得るため、その状況把握などにもあたった。現地では保健師チームやリハビリを担うチームなど複数の団体と連携し、避難者の要望に応じた対応を進めた」
--現地の様子は
「災害発生から3週目だったということもあり、現地の様子は急性期と比較すると少し落ち着いた様子だったように感じる。一方で、大きな課題となっていたのは水道が止まってしまっていたこと。大型病院でも断水が続き、透析を必要とする患者は早いうちからから金沢市の方に避難している様子だった」
--今回の経験を町田で生かせることは
「石川ではキャパオーバーになっていると見受けられたところもあったので、避難所への収容人員をしっかりと把握しておく必要があると感じた。また、自助・共助の大切さを実感。日ごろからの準備、特に水やトイレの備えが大切になってくると改めて感じた。今回の地震を通して、前もってどう行動するか、市民の皆さんに考えてもらいたいと思う。町田市民病院は災害時の拠点病院。今回の経験を生かし、職員全体として市民の命を守るべく、備えを強化していきたいと考えている」