“健康×美味しさ”を大切にするパン屋『レコルト』が神戸・北野に移転オープン 神戸市
神戸市内に2店舗を展開するパン屋『boulangerie recolte(レコルト)』が本店を兵庫区大開から北野へ移転。7月25日に“北野本店”としてリニューアルオープンしました。地元密着の丁寧なパン作りで、13年もの間、地域の人に親しまれてきましたが、様々な事情から移転が決定したそうです。
新店舗は、三宮駅から徒歩15分弱、スターバックス北野店などの近くにお店を構えています。北野への移転を決めた理由についてオーナーの松尾さんは、「これまであまり北野に来たことがなかったけれど、店舗探しのなかでじっくり街を歩くうちに、北野の魅力に改めて惹かれた」と話します。
扉を開けて一歩足を踏み入れると、目の前に広がるのは、パン好きにはたまらない“パンの楽園”。カウンターテーブルの上に焼きたてのパンがずらりと並び、香ばしい香りとともに訪れる人を迎えてくれます。
こちらのオープンキッチンスタイルが、北野本店の大きな特徴のひとつ。キッチンのすぐそばに陳列カウンターを配置することで、焼きたてのパンをすぐにお客様に選んでもらえるようにされています。
ふと目を向けると、店内の壁に描かれた黒板アートが目を引きます。パンの香りがふんわり漂ってきそうな、あたたかなイラストたち。実はこのイラスト、レコルトの販売スタッフでありながら、ライターやイラストレーターとしても活躍するスタッフさんの手描きなんだそう。
また、お店づくりを手がけたのは、13年前の1号店オープン時と同じ一級建築士。長年の信頼関係のなかで作り上げられた空間は、細部にまでぬくもりが感じられます。カウンター下の壁は、土を練って作る昔ながらの製法で出来ているんだそう。
この日は、本オープンに先がけたプレオープン日。松尾さんは、改めてお店づくりやパン作りへの想いを話してくれました。もともと臨床検査技師として働いていた松尾さんは、「人の健康」と日々向き合う中で、食の大切さを実感したといいます。
当時から趣味だったパン作りは、素材や配合の違いがダイレクトに味へ反映される“科学のような世界”。臨床の知識と探究心を活かしながら、白砂糖を使わずに甘さを引き出す方法や、栄養価を損なわない製法を研究する日々が始まります。
気づけば、毎朝3時に起きてパンを焼く生活に。やがて臨床の道を退き、人気のパン店で修行しながら本格的にパン職人の道へ。
「ただ美味しいだけでなく、体を気遣うきっかけになるパンを作りたい。パンという身近な存在を通じて、お客様が自然と健康を意識できるように」と松尾さんは語ります。
同店では、ハード系からお惣菜系、キッズ向けのキャラクターパン、食パンやスイーツ系まで、レコルトのパンはどれも“体を気遣う”やさしさに満ちています。
実際いただいたパンをいくつかご紹介。こちらは、ビジュアルが最高すぎる「平地飼い有精卵のオムレツドッグ」。
まるで飲み物のようにトロトロのオムレツがたまらない逸品。平地飼いの鶏のストレスフリーな環境から生まれた卵を使用し、パン生地はオーナーがパン職人になる前から作っていた原点のレシピなんだそう。
こちらの「葱パン」は、オーナーが台湾・台中の人気店で実際に修行し、学んだ製法をアレンジした一品。1日1,500個売れる店で培った本格的な技術が活かされており、香ばしいネギともちもち生地の絶妙なバランスがクセになる味わいです。
「ジュエルバターサンド」は目にも鮮やかな断面が印象的。もちもちの湯種パンに、レーズンやクランベリーなどのドライフルーツを詰め込んだ自家製フルーツバターをたっぷりサンドしています。
レコルトでは、大人が嬉しい本格的なパンはもちろん、キャラクターパンやふんわり白パンなど、子どもも食べやすい優しい味わいのパンも充実。家族みんなで楽しめるラインナップがそろっています。
「パンを通して、自分の食生活を少し見直すきっかけになればいい。“今日はいつもと違うものを選んでみよう”というアンテナが、自然と立つようになったら嬉しいです」。そんな素敵な思いをお持ちのオーナーが作るパン屋さん、すっかりお店のファンになってしまいました。
場所
boulangerie recolte (レコルト)神戸北野本店
(神戸市中央区山本通2丁目14-18 神戸マンション101)
営業時間
9:30〜17:00 (売り切れ次第閉店)
定休日
月曜日、火曜日
リニューアルオープン日
2025年7月25日(金)