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おひとりさまにも人気!有楽町『立呑み きくのこ』の大皿料理のおつまみ&メガサイズのサワーで一杯

さんたつ

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JR有楽町駅から徒歩でほんの1分。「有楽町電気ビル」の地下飲食街にある『立呑み きくのこ』は今日も近隣のビジネスパーソンでにぎわう。外からすべてが見渡せる明るい店内で、女性客もたくさん。焼き物、揚げ物、お刺し身などメニューも豊富、特に店長が毎日考える大皿料理を楽しみに来店するお客さんも多数。18時まで注文できるお得なメガサイズのサワー系ドリンクで乾杯するのがこの店のツウな楽しみ方だ。

立呑み きくのこ (たちのみ きくのこ)

ガラス張りで明るく女性も入りやすい立ち飲み酒場

有楽町駅周辺は都内でも有数のビジネス街。一歩駅を出れば大きなビルが立ち並び、新宿、渋谷とはちょっと違ったスーツ姿のビジネスマンが闊歩する街。なのだが、駅前を歩いていると働くより飲む、というイメージをつい抱いてしまうのは、やはりガード下に立ち並ぶ多数の居酒屋の存在が大きいのかもしれない。

今回訪ねた『立呑み きくのこ』は、JRのガード下から道1本を隔てた「有楽町電気ビル」の地下1階にある。この電気ビル、半世紀前に完成した近隣でも“老舗”的なオフィスビルだ。入り口のところに神社(有楽稲荷神社)があるビル、と言えば「ああ、あそこ!」と思い浮かぶ方も多いはず。

強烈な吸引力を持った店頭風景。

ビル正面の階段で地下1階に下りると、そこは縦、横に広々とした廊下があり、その両脇に居酒屋、定食屋、コーヒーショップ、そば屋などの飲食店が並んでいる。目的の『立呑み きくのこ』は、中央通りともいえる広い廊下を進んだ真正面。

表から店内すべてが見渡せ、薄暗さゼロ。

間口が廊下に沿って10mほどもあるお店は、廊下側がすべてガラス張りになっていて実に開放的。ビル内ならではのオープン設計だ。お店の左半分がカウンター席になっていて、右側には小さなテーブル。その奥には中2階になっているステージのような空間があるのも外から見える。

中2階もある不思議に落ち着ける空間

『立呑み きくのこ』がここで営業を始めたのは2018年頃のこと。「前の店の内装をそのまま居抜きのような形で活用しています」と、今回お話を聞いた店長が教えてくれた。それにしてはまるで『立呑み きくのこ』のために作られたような空間だ。

いい感じに配置された立ち飲みテーブルたち。

目の前に並べられた大皿料理を眺めながら1人で飲むのにちょうどよいカウンター席。グループが小さなテーブルを囲んで楽しめるフロア席。その喧騒を風景のように眺めながらゆっくり飲める中2階席。

その立体的な造りからか、とても明るく開放的なのに、隠れ家のような小さな空間が重なり合ったような場所が生まれ、不思議な居心地のよさも感じられる。

店長が毎日違ったメニューを考える大皿料理。
ちょっと高いところにいると落ち着く不思議。

「ぎゅうぎゅうに入ると50~60人くらいは入るかも。先日は中2階で20人くらいのグループが来ていましたよ」。この店を店長も含め3人程度で切り盛りしているという。

メインメニューはカウンター席の上とフロア席の壁に。スピードメニュー、焼き物メニュー、揚げ物メニュー、刺し身・うなぎ、煮込み。そして豊富な飲み物のメニューが並んでいる。

カウンター上部にずっと眺めていても飽きない巨大メニュー。

そしてカウンター前には日替わりの大皿料理が3品。この日の大皿は里芋の煮っころがし、鶏のうま煮、豚キムチ。旨そうな輝きを放ちながら客の注文を待っている。

「大皿は毎日私がその日に仕入れた食材を生かしながら考えています。野菜とお肉の両方の料理を必ず作るようにしています」と店長。

カウンターの前に並ぶ日替わりの大皿料理。

まずはスピードメニューをつまみにハイボールを1杯

カウンター飲み、となればやはり駆けつけビールに煮込み、そして焼きトンなどの焼き物か……、と思いを馳せていたら、店長によると「すぐに出てくるスピードメニューから1品、大皿から1品、それに評判のとりからあげを注文される人が多いですね」とのこと。飲み物も「とりあえずビール!」ではなく、18時までお安く飲めるサワー系の飲み物をメガサイズで注文するお客さんが多いという。

とりからあげにもメガ盛がある!

そのナイスなアドバイスに従って、ポテトサラダ250円、大皿料理の豚キムチ400円、とりからあげ350円、ハイボール メガジョッキ600円を注文する。

おつまみ3点とメガハイボールの雄姿。

ポテトサラダ、豚キムチ、とりからあげと、まるでコース料理のように少しの時差で次々に到着するおつまみたち。次第にほころぶ口にまずはハイボールを流し込む。「あー私はこの時間のために社会人をやっているんだ」ともう何千回も感じてきた幸せをここでも味わう。

ポテサラはちょっとクリーミーな食感のさっぱり味。安定のおいしさ。
キムチと豚バラの組み合わせ、この悪魔的おいしさは誰が考えたのか。

そして人気のとりからあげ。でかい! 揚げたて熱々! 唇に当たらないようにかじると、芳醇な肉汁が口中に広がる。

意外とあっさりした味わいのとりからあげ。

うんうん旨い。肉汁の旨い料理を食べるとうなずいてしまうのは何の反射行動なのだろう。うなずきながらも忘れずにハイボール。こんなに飲んでもまだまだ頼もしい残量はメガのありがたさ。

おつまみを口にするたびメガハイボールに手が伸びる。

取材はお店が混みあう夕方の少し前、開店直後の時間であったが、すでにお客さんが入りだしている。女性おひとりさまがガラスに面した席で、くつろいだ様子でおつまみを前にメガサワーを楽しんでいる。明るい雰囲気のお店ならではの光景だ。女性のお客さんの割合は「8:2くらい」だそう。

昼にはランチもやっていて、焼き魚定食や海鮮丼などを提供中。味はもちろん、650~750円という抜群のコスパで、「昼間から大忙し!」と店長。

人気のランチメニュー。有楽町でこの価格、この内容はお値打ち!

「初めていらっしゃるなら、混みあう少し前、16時台に来るとざわついた感じを楽しみながら割合ゆっくり過ごせると思います。スピードメニューと調理が必要なメニューを組み合わせて注文するのがコツ。また来たいなーと思う程度、だいたい1時間くらいで上がるのがいいかも」と、店長からアドバイス。

おすすめに従いメガサイズのお酒とおつまみをサクッと楽しみお店を後にしたが、出た途端にまた行きたくなった。そんな素敵なお店でした。

立呑み きくのこ (たちのみ きくのこ)
住所:東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビルB1/営業時間:11:30~13:30・15:30~22:15LO/定休日:不定/アクセス:JR・地下鉄有楽町駅または地下鉄日比谷駅から徒歩1分

構成=アート・サプライ 取材・文・撮影=夏井誠

アート・サプライ
編集プロダクション
1971年創業の編プロ。「旅&食&散策」ジャンルに強く、情報誌では子供向けから鉄道やドライブでの大人旅まで。さらにグルメ系ではラーメンや唐揚げ専門情報誌をはじめ、日本全国うまいもの紹介なども手掛けている。

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