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【釣ったサバの内臓を海に捨てるのは不法投棄?】環境省と海上保安庁に聞いてみた

TSURINEWS

サバの内蔵を海に捨てるのは不法投棄?(提供:TSURINEWSライター・藤倉聡)

いよいよ食欲の秋到来!秋の味覚は多い中、シーズンに一度は食べたい食材として、青物好きの釣り人にとって「サバ」は外せないだろう。ところで沖釣りなどで釣ったサバを美味しく食べようと思って現地で内臓を除去すると「不法投棄になるのでは?」と釣り人の間で白熱した議論になることもあるが、今回その論争に筆者が終止符を打つとしよう。

サバの主な釣り方

サバはメインターゲットとしてよりも、外道として掛かることの多い魚である(船宿によっては、然に非ず)。それ故、釣り方は様々であり、堤防などでのウキ釣りやサビキ釣り、沖釣りではウィリーシャクリやカッタクリ、ライトジギングなどで狙うことができる。

サバ釣りの仕掛け例(提供:TSURINEWSライター・藤倉聡)

ここでは個々の釣り方については割愛させていただくが、どの釣り方でも掛かってから素早く取り込まないとサバは横に走り回るため、隣の釣り人とオマツリ必至となる。

また、取り込んだ後も掛かったまま足元に放置するとサバは暴れて仕掛けをメチャクチャにしてしまうので、手前マツリの原因となってしまうため気をつけよう。

サバがかかったらすばやく取り込もう(提供:TSURINEWSライター・藤倉聡)

サバの釣り場での下処理

それでは、釣ったサバの現地での下処理について解説していきたい。「サバの生き腐れ」と言われるように、とにかくサバは傷みやすい魚のため、釣り場での下処理には特に気を使いたい。

釣り場では、釣れたサバの両サイドのエラブタに指を入れてそのままバキッと折り、水の入ったバケツに入れて血抜きをする(サバ折り)。

サバ折りしたサバ(提供:TSURINEWSライター・藤倉聡)

数分して血が抜けたら、氷とたっぷりの海水でキンキンに冷えたクーラーボックスに仕舞う。また、アニサキス対策として血抜き、そしてエラや内臓を取り除いてジップロックに入れてからクーラーボックスに仕舞う方法もお勧めしたい。

その時に、取り除いたエラや内臓をそのまま海に捨てるケースが多いかと思うが、「釣ったサバの内臓を捨てるのは不法投棄になるので本当はいけないことだ」と語る釣り人がいる一方、そうではないと思う釣り人の間で白熱した議論がたびたび起こる。

内臓を海に捨てるのは不法投棄?

そこで今回、筆者はこの問題に終止符を打つべく関係省庁と思われる機関に電話で問い合わせて、各担当者から回答を得たのでここで紹介したい。とは言うものの、実はどこに問い合わせるのが適切なのかよく分からなかった。

まずは海上保安庁に確認

最初に頭に浮かんだのは、海の警察とも呼ばれる「海上保安庁」だったので、電話をかけてみることにした。

海上保安庁の担当者からは「個人が釣りをしていて常識の範囲内で内臓を捨てているのであれば取り締まることはない」との回答を得た。筆者は前述の通り現地で内臓を除去したい派なので、ひとまず安心した。

さらに水産庁にも確認をすることにした。しかし水産庁の担当者からは、担当の省庁は「環境省」なので、詳しくはそちらに問い合わせてみて欲しいとのことだった。

環境省に確認

遂に結論が出るかもしれないと期待と不安を抱えながら、環境省に電話してみた。すると「不法投棄」に関する担当者が電話に出たので、一連の質問をしてみると、ハッキリとした口調で「海で取れたものを海に捨てることに関しては不法投棄には該当しません(それが内臓であったとしても)!」との回答を得た。

しかしその担当者から続けざまに「海上汚染等及び海上災害の防止に関する法令」には抵触する可能性があると告げられ、そちらの法令に詳しい担当者へと電話が交代した。こちらの担当者にも同様の話を告げると「常識の範囲内ならば法には触れません」との回答を得て、今回のテーマの結論が出たものと判断した。

まとめ

結論的に、まず「不法投棄」に関しては心配する必要がないことが分かった。「海上汚染等及び海上災害の防止に関する法令」に関しても、釣り人が内臓などを捨てる分には、法に触れることはないようだ。

晩秋から冬にかけて、脂の乗った美味しいマサバが釣れる機会が増えてくるだろう。現地でしっかり下処理をして、美味しいサバの刺身を味わっていただければ幸いだ。

<藤倉聡/TSURINEWSライター>

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