「仕事、このままでいいのかな…」入社5年目の不安に、キャリアのプロが授ける“問い方”のヒント
「仕事内容に不満はない。でも、このままでいいのか不安」
「年収は平均的。でも昇給も見込めない……」
こんな漠然としたモヤモヤ、あなたにもありませんか?
新卒から営業事務として働く28歳女性が抱えていたのは、まさにこの悩み。
単なる転職アドバイスではなく、 “人生の問い方” のヒントを届けます。
※本記事は、求人ボックスが運営するPodcast「5分で整うキャリア思考」の一部を抜粋・編集したものです。
相談内容
28歳/女性
新卒で入社した会社で営業事務として働いています。今年5年目になりました。最近「このままでいいのかな……」という漠然とした不安が募ります。仕事内容自体に大きな不満があるわけではないのですが、この業界特有なのか、繁忙期にはどうしても残業が増えてしまい、たまに休日出勤もあります。
忙しい日が続くと心身ともに余裕がなくなってしまうのがしんどいです。オンとオフのメリハリをつけたいと思っているのに、なかなか思うようにいきません。年収も380万円くらいで同年代と比べれば平均的だと思うのですが、これ以上の大幅な昇給はあまり見込めないのも不安材料の一つです。この漠然とした不安をどう解消すればいいでしょうか。また、プライベートを充実させながら、やりがいも感じられる仕事を見つけるにはどう行動すればいいでしょうか。
「この延長に、欲しい未来はありますか?」
坂井さんが投げかけたのはシンプルかつ鋭い問いでした。
「 このままの人生の延長線上に、自分が欲しいものはありますか? 」
もうひとつの視点は、「 この延長を走っている先輩たちの人生に、自分は憧れますか? 」
もし答えが「YES」なら、その道を続ければいい。「NO」なら、別の選択肢を探すべきだと坂井さんは言います。
坂井さん自身も悩んだ「このままでいいのか――」
実は坂井さん自身も、20代の頃は3カ月に1度くらい「このままでいいのかな」と思っていたそう。
前職の大手IT企業で事業部長を務めていたときも、「次は執行役員……。でも、それは本当に自分が望む未来なのか?」と問い続けていました。
その結果、「会社の論理に沿って動くより、自分の熱量を別のやり方に注ぎたい」と独立を決意。
背景には、家庭の事情から「経済的に大逆転したい」という強い思いもあったといいます。
放置すると「殻」が「檻」になる
坂井さんは、社会学者マックス・ウェーバーの言葉を紹介しました。
「 自分を守るはずの殻が、いつのまにか檻になる 」
この問いを先延ばしにすると、年齢や環境によって身動きが取れなくなり、選択肢が極端に減るリスクがある。
だからこそ「このままでいいのか」と思った時こそ、早めに向き合うべきだと語ります。
まとめ:不安を解くカギは“問いの立て方”
✓ 「この延長に欲しい未来はあるか?」
✓ 「この延長を走っている人に憧れるか?」
✓ NOなら、新しい選択肢を探すサイン
漠然とした不安は、悪いことではありません。むしろ、それは自分の人生を見直すチャンス。問いを変えれば、進むべき方向も見えてきます。
プロフィール
坂井風太
早稲田大学法学部卒業後、2015年DeNAに新卒入社。旅行事業部(現エアトリ)に配属後、ゲーム事業部、小説投稿サービス「エブリスタ」に異動。2020年にエブリスタ代表取締役社長に就任。M&Aや経営改革などを行うと同時に、DeNAの人材育成責任者として人材育成プログラムを開発。2022年にDeNAとデライト・ベンチャーズ(Delight Ventures)から出資を受け、株式会社Momentorを設立。組織効力感や心理学をもとにした人材育成と組織基盤構築の支援を行っている。
企業サイト 株式会社Momentor X(旧Twitter) 坂井風太
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