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大型やブランド魚も!関東のおすすめワカサギ釣り場4選【榛名湖・西湖・芦ノ湖・津久井湖】

つり人オンライン

今年もドーム船のメッカ山中湖の盛り上がりを感じさせる釣果。シーズン前半に数を伸ばすコツを尾崎さんが伝授してくれた

ワカサギ釣り、関東のおすすめはココ!シーズン初期から良型が釣れる群馬・榛名湖、ヒメマスも同時にねらえる山梨・西湖、「献上ワカサギ」がねらえる神奈川・芦ノ湖、そして大型が魅力の神奈川・津久井湖。各湖の特徴と、釣果を伸ばすテクニックを完全ガイド。

まとめ◎丸山剛

【群馬県】榛名湖:シーズン初期から良型が登場中!

榛名山の上にある榛名湖は榛名山の噴火でできたカルデラ湖。昔から群馬を代表するワカサギ釣り場のひとつである。榛名富士を見ながらの釣りは格別だ。

例年9月1日からボートによるワカサギ釣りが解禁になり、11月末まで約3ヵ月間楽しむことができる。榛名湖のボート釣りは、出船が朝7時~午後4時帰着と決まっている。それから結氷し、氷の厚さの条件が満たされると氷上の解禁となるのだが、ここ数年は暖冬傾向で氷が厚くならず、1~2月の氷上釣りができない状態になっている。今シーズンはどうだろうか。

結氷した榛名湖

榛名湖のワカサギタックル

榛名湖のワカサギは、解禁時の9月頃は水深5~6mにいるが、水温低下とともに10月頃は8~10m、11月には10~12mへと落ちていく。 浅場にはウィード(水草)がびっしりと生えており、ワカサギはその中や、中層から水面直下を回遊している。そのため、かつては長ザオでの中層釣りが主流だったが、最近では電動リールを使う釣り人も増えてきた。

仕掛けは、食い渋りの時は「狐型」、食い気がある時は「袖型」と使い分けるのが基本だ。 ハリスの長さも重要で、高活性時は手返しのよい短ハリス、食い渋り時は警戒心を解く長ハリスが有効。長ハリスは、アタリが強すぎて穂先が弾いてしまう(魚が掛かりにくい)場合のクッション役としても機能するほか、魚が小さい時にも向いている。 初心者には、向こうアワセでも掛かりやすく、連掛けできてバレにくい「袖型」がおすすめだ。ハリ間隔15cm程度の5本バリが扱いやすいだろう。

榛名富士をバックにボート釣り

榛名湖のワカサギ釣りのコツ

ボート釣りはアンカリングが基本となるが、浅場のポイントでアンカーをドスンと落としてしまうと、驚いた群れが散ってしまう恐れがある。ポイントへのアプローチと投入は慎重に行ないたい。 また、魚影が消えたら即移動するのも、榛名湖で釣果を伸ばすコツだ。

榛名湖は釣れるポイントがピンポイントに絞られる傾向がある。魚探の反応が濃い場所に確実にボートを止めるためには、風向きや湖流を計算し、アンカーの打ち直しを面倒がらずに何度もやることが重要だ。 今シーズンは解禁当初から10~11cmの大型ワカサギが釣れている。これからの冬シーズンも大いに期待できそうだ。

マンション前ポイント

榛名湖の各種情報

問合先:ロマンス亭
入漁料:700円
ボート料金:ローボート2名定員3000円
交通:関越自動車道渋川伊香保IC~R17~県道53号で榛名湖へ

【山梨県】西湖:ワカサギと同時にねらえるヒメマスも魅力

富士五湖のひとつである西湖は、ボート釣りが楽しめるフィールドだ。ワカサギ釣りはヒメマスと同じく、秋(10月1日~12月31日)と春(3月20日~5月31日)の2回解禁されるのが特徴である。

西湖は最深部が70m以上もあり、ボート釣りも深場のポイントが中心となる。湖に設置されたロープやブイに係留するスタイルで、他とは一味違うディープな釣りが楽しめる。 特筆すべきは春シーズンだ。多くの湖が3月いっぱいで禁漁となる中、西湖は3月20日に解禁を迎えるため、4月に入っても深場(ディープゾーン)で良型の「抱卵ワカサギ」をねらうことができる。産卵に向けて群れが深場から浅場へ移動してくるタイミングに当たれば、「西湖の春爆」と呼ばれる大釣りも期待できるだろう。

一方、水温が下がっていく秋シーズンは、群れが浅場から深場へ落ちていく時期にあたる。水深30m前後を基準に、その日の状況に合わせて浅場と深場を探っていくのがセオリーだ。

水深のある西湖はロープやブイにボートを係留しての釣りになる

西湖のワカサギタックル

深場の釣りでは電動リールに巻くラインの長さを長くしておく必要がある。普段30mしか巻いていない人が西湖に行って、ラインが足りなかったという話もよく聞くので、西湖に行く前は60mラインを巻いておく。また手返しをよくするためにオモリは15gといった重いオモリを使用するので、穂先もそれに合わせて、パワフルでしっかりアタリが出せる先調子の穂先が有効になる。

大型ワカサギが釣れるのも西湖の魅力だ

ヒメマス釣りと一緒に楽しめる

ワカサギとヒメマスの釣期が重なる西湖では、両方の釣りを同時に楽しむことも可能だ。 西湖の規定ではサオは1人5本まで出せるが、ワカサギ釣りで電動リールを使うなら2本が妥当だろう。

両方をねらう際の注意点は「タナ」と「引き」の違いだ。ワカサギは底釣りだが、ヒメマスは魚探で群れを探して合わせる中層の釣りになる。さらにヒメマスは「食い上げ」のアタリが多く、掛かると横走りして暴れるため、ワカサギの仕掛けと絡まってしまう危険性が高い。そのため、二魚種の同時進行は難易度が高い。

ヒメマスには30尾という制限匹数があるため、まずはヒメマスに集中し、満足いく数が釣れてからワカサギ釣りにチェンジする、という計画を立てるのが賢明だ。

西湖はワカサギの他にヒメマスを釣ることもできる

西湖の各種情報

・問合先:浜の家キャンプ場(TEL:0555・82・2503)
・入漁料:ヒメマス、ワカサギ共通の日釣券1700円、女性、中学生850円、小学生以下は無料。現場売り3500円
・ボート料金:ローボート1人乗り3000円、2人乗り4000円。アルミ、フィッシャーマンタイプ(エレキ専用)、1人乗り3000円、2人乗り4000円
・交通:東富士五湖道路・富士吉田ICを降り、県道707号を進み、県道710号で河口湖沿いを通り西湖へ

【神奈川県】芦ノ湖:美しい山上湖で献上ワカサギを釣る

箱根の山上に位置する芦ノ湖は、約3100年前の火山噴火で早川が堰き止められてできたカルデラ湖であり、多彩な釣りのターゲットが生息している。

人気なのはニジマス、ブラウントラウト、ヒメマスなどのマス類で、ルアー、フライ、エサ釣りと様々なスタイルでねらえる。また、元々生息していたウグイやオイカワに加え、日本で最初に正式な経緯で放流され野生化したオオクチバス(ブラックバス)の釣り場としても名高い。

ワカサギは、大正7年に霞ヶ浦から移植されて以来、毎年10月1日に解禁される網漁で獲れた成魚から採卵・ふ化放流を続けて資源を守っている。網漁で初獲れしたワカサギは、畔にある箱根神社へ奉納されたのち宮内庁へ献上されることから、別名「公魚(こうぎょ)」の名にふさわしいブランド魚として知られている。

宮内庁に献上される美味ワカサギ。まさしく公魚

芦ノ湖のワカサギタックルと釣り方

芦ノ湖では長ザオに空バリ仕掛けが昔からの定番である。今では各地で見られるが、発祥はここ芦ノ湖だといわれる。 他の湖では赤バリなども使われるが、芦ノ湖では圧倒的に「金バリ」が有効だ。その昔、エサが外れた金バリばかりに掛かることに気づき、エサなしで釣ったのが始まりだそうで、その後メーカーが製品化して全国へ広まった。

現在の芦ノ湖は3月2日から12月14日までと釣期が長い。以前、空バリは水温が高い時期限定とされ、深場へ落ちる11月以降はエサが必要と言われていた。しかし今では、水深18m以深に落ちてからも有効で、禁漁まで空バリで通せるそうだ。

釣り方は、群れをエンジン船で追って直撃し、一投で多点掛けさせる「シューティング釣法」が主流。6ft前後のライトロッドや専用竿に、1000~2000番のリール、ナイロン0.3~0.5号を巻く。 仕掛けは14本バリの「スーパーパニック(オーナー)」にオモリ8~10gが定番。ドラグを緩く設定しておくのが多点掛けのコツである。

箱根湾はワカサギの魚影が濃い。エンジン船なら空バリのシューティングが面白いが、ローボートなら回遊ルート上にアンカリングしてのエサ釣りが楽しい

芦ノ湖の各種情報

・問い合わせ先:芦ノ湖漁業協同組合
・入漁料:日釣券1800円、中学生以下無料
・ボート店:箱根湾には山木商店、すずきボート、福井釣船店、湖水荘、かまくらボートの5件のレンタルボート店がある。ボート料金は各店舗で確認
・交通:東名高速・厚木ICから小田原厚木道路・小田原西ICから箱根新道・芦ノ湖大観ICから県道75号で箱根湾へ

【神奈川県】津久井湖:サイズが大きいワカサギがねらえる

津久井湖は相模湖の下流にあり、調整湖としての役割をしているので、夏の期間は水位が下がり、秋になると水位が高くなる。水温の高い時期はエアレーションが稼働しているので、ワカサギの動きが活発で群れがバラバラになってポイントが絞りにくい。

津久井湖は特にワカサギの釣期は定められていないが、水温が下がってきて、ワカサギの群れが固まり、底に落ちてくる12月上中旬頃から釣りやすくなり、3月下旬まで釣れ続く。

津久井湖のワカサギは当歳魚で7~8cm、2年魚になると10~11cmになる。ポイントに当たれば2年魚が鈴なりに釣れることもある。サイズが大きくても骨が柔らかく、臭みはなく、食べて美味しいと評判だ。

津久井湖の有力ポイント、名出ワンド

津久井湖のワカサギタックルと釣り方

津久井観光では12月に入るとドーム船が営業を始めるが、ボート釣りの人気も高い。最近のボート釣りではエレキと魚探を駆使し、空バリ仕掛けを群れの真上から落とし込む芦ノ湖流のシューティング釣法が流行っている。シューティング釣法は5ft前後の軟らかめのロッドを使い、1000~2000番のスピニングリールにナイロンライン0.3~0.5号くらいを巻く。巻き込みによる穂先破損防止用にシモリ玉を入れ、スナップを付ける。仕掛けは芦ノ湖で定番のオーナーの「スーパーパニック」2.5号が津久井湖でもマッチする。

津久井湖は水深があるので、オモリは8~10号を使う。多点掛けを誘発するためにスピニングリールのドラグを手で引いただけでユルユル出てくるくらいの調節にすること。ドラグをユルユルにすることで、掛かったワカサギが外れにくく、大型魚が掛かってもライン切れすることを防いでくれる。 秋が深まればワカサギの群れも固まってきて大釣りのチャンス。シューティング釣法でワカサギ鈴なりを味わってみたい。

2年魚が鈴なりに釣れることも

津久井湖の各種情報

・問合先:津久井湖観光ボート
・所在地:神奈川県相模原市緑区三井58
・営業時間:7~16時
・定休日:木曜日(12月29~1月2日は臨時休業)
・ボート料金:ローボートは1日1人乗り3000円、2人乗り4000円、午後から1人乗り2500円、2人乗り3500円。バウデッキとエレキが装着できる船舶免許不要艇は1日1に乗り4000円、2人乗り5000円。バウデッキとエレキが装着できる船舶免許不要艇は1日1人乗り4000円、2人乗り5000円、3人乗り6000円
・レンタルフットコン・エレキ料金:4000円(バッテリー1台付き・ボート代は別)。バッテリー追加は1台1000円
・ワカサギドーム船料金:1日大人4000円、5歳以上中学生未満は3000円※予約制
・ドーム船のレンタルタックル料金:電動リールセット3000円(電動リール、穂先、エサ、仕掛け1個、オモリ1個付き)、手巻きリールセット1500円(サオ、リール、エサ、仕掛け1個、オモリ1個付き)
・交通:中央自動車道・八王子JCTから圏央道・相模原ICを降り県道510号を直進。東金原交差点を右折し、R413を左折。すぐの太井交差点を右折。三井大橋を渡ったら案内看板に従い左折

※このページは『つり人 2025年12月号』の記事を再編集したものです。

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