「睡眠薬に頼らない眠りへ」体質から変える漢方のパワーとは【1週間で勝手にぐっすり眠れる体になるすごい方法】
漢方が睡眠の質を上げる
睡眠の悩みを抱える人には「漢方」によるアプローチも可能です。漢方医学では、不調の原因は生命活動を支える「気・血・水」のバランスの乱れにあると考えます。そのバランスの乱れが一人ひとりの体質や症状として現れた状態を「証」と呼び、そして病気がどの段階にあるかを「六病位」という6つのステージで判断します。これらの診断基準を総合的に用いて、その人に適した漢方薬を選んで行くのです。
睡眠薬が直接的に眠気を誘発するのに対し、漢方は体質そのものを改善することが目的です。つまり、体が本来持っている「睡眠力」を引き出すことを目指しています。例えば、イライラして眠れない人には「気の滞り」を改善する漢方薬が処方されます。
また、ストレスや不安は「気の乱れ」ととらえ、緊張を和らげ、心を落ち着かせる作用を持つ漢方薬を用います。漢方薬には強い睡眠作用は、ほぼありません。体質が徐々に整うことで、結果として質の良い眠りが持続的に得られるようになる、それが漢方の最大の特徴です。
さらに漢方医学では、生活習慣も重要視します。夜遅くにスマホを見ない、軽い運動や食生活の改善など、日常の小さな変化が漢方薬の効果をより高めることにつながります。
睡眠に何らかの問題が生じたときは、自分の体質や生活習慣と向き合うことも大切です。漢方を通じて、ぐっすり眠れる体を取り戻し、根本から睡眠の質を上げるようにしましょう。
睡眠薬と漢方薬の違い
睡眠薬
直接的に眠気を誘発させる
漢方薬
眠れなくさせている原因を改善して、自然な睡眠力を引き出す
睡眠に悩む人は気・血・水のバランスが乱れている
【出典】『1週間で勝手にぐっすり眠れる体になるすごい方法』著:石川泰弘/監修:新見正則
