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バルーン装飾で特別な時間を彩る「バルーンフラワー舞」。

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バルーン装飾で特別な時間を彩る「バルーンフラワー舞」。

結婚式場やイベント会場で飾られる華やかなバルーン装飾。新潟にも20年以上前からバルーン装飾を手掛けているお店があります。「バルーンフラワー舞」の店主である木ノ下さんは、バルーンアートの本場、アメリカの大会で2度の優勝を果たしたバルーンアーティスト。「仕事としても趣味としても一生続けていくでしょうね」と朗らかに笑う木ノ下さんに、バルーンの魅力について伺いました。

バルーンフラワー舞

木ノ下 聡美 Satomi Kinoshita

1980年生まれ、新潟市西区出身。高校卒業後、アルバイト先だったイベント会社でバルーンアートに出会う。セミナーや独学でバルーンアートを勉強し独立。母とともに花屋とバルーンの店「バルーンフラワー舞」をオープン。結婚式場やイベント会場のバルーン装飾を中心に請け負う。趣味は漫画を読むこと、謎解き。没頭できる時間が好き。

結婚式やイベント会場を華やかに彩る、バルーン装飾。

――「バルーンフラワー舞」の名前の由来をお伺いできますか?

木ノ下さん:よく本人の名前じゃないんですねって言われるんです(笑)。最初にお店を立ち上げたとき、私がバルーン装飾、母が友人と一緒に花屋をやるということで、風船も花もひらひら舞うから「バルーンフラワー舞」という店名にしました。現在は花屋は撤退し、バルーン装飾だけを受け付けています。

――なるほど、そういうことでしたか。木ノ下さんは結婚式場の装飾をメインとしてお仕事されているのでしょうか?

木ノ下さん:そうですね、割合としては結婚式の装飾や演出が6割、その他イベントの装飾が3割、ギフト用が1割といったところです。空間全体の装飾を担当することが多いです。

――結婚式場のお仕事は、新郎新婦様から直接依頼が?

木ノ下さん:いちばん最初は新郎新婦様からのご要望でした。当時はウエディングでバルーン装飾をする人があまり新潟にいなくて、1度目のお仕事の後に式場から取引できないかとお声がけいただいたのを覚えています。取引先が徐々に増え、式場のプランに組み込まれるようになってからは、式場からの依頼が大半を占めるようになりました。

――結婚式場以外では、どのような場所でバルーンが活躍しますか?

木ノ下さん:イベント会場をイメージしてもらえるとわかりやすいと思います。カーショップで開催されるイベントや住宅展示場でバルーンアーチをつくることもあります。あと、飲食店のイベントで依頼されることもあります。例えば、少し落ち着いた雰囲気のお店であれば、このバルーンのように色合いも大人っぽく少しゴージャスにするなどご要望に合わせてつくっています。

――品があって素敵ですね。配置したい空間に合わせてデザインから提案するのですか?

木ノ下さん:お客様のなかでイメージが漠然としている場合、こちらでヒアリングをしてデザイン画を出します。ただ、今はネットでいろんな写真が見られるので「こういうのがいい」という明確な希望を持っていらっしゃる方もいて、具体的な相談から入ることも多いです。

イベント会社でのバルーンとの出合い。その後、全米大会に出場。

――木ノ下さんがバルーンアートをはじめたきっかけについて教えてください。

木ノ下さん:高校卒業後、お世話になっていたアルバイト先のイベント会社で、バルーンを扱っていたんです。バルーンアートの存在はそのときに初めて知りました。

――へえ、そのときは今と同じようにイベントの装飾を行っていたんですか?

木ノ下さん:イベントに来てくれた子どもたちにイヌとかクマをつくってプレゼントするというサービスがあって、ちょっと練習してみたのがきっかけです。それが面白くてどんどんハマって、自分でも趣味でつくるようになりました。そのタイミングで母が花屋を開業するってことで、わたしもバルーンを仕事にしてみようと、右も左もわからず勢いではじめました。

――どこかで修業したわけではなく、完全に独学だったのですね。

木ノ下さん:バルーンって専門で教えてくれる学校があるわけじゃないので、基本は独学ですね。大手のバルーン会社が東京や大阪でセミナーを開くことがあって、そういう場に参加して新しい技術を積極的に学んでいました。あとは大会も定期的にあるので、他の方の技術を見て「そんなひねり方があるんだ!」みたいな、ひとつひとつ吸収して仕事に生かしていきました。

――その頃は結婚式の仕事をメインで受注しながら、全米の大会にも出場されていたんですよね。

木ノ下さん:そうなんです。2004年に全国大会に初めて出場して、2008年と2009年に「twist&shout」という全米の大会に出場しました。アメリカはバルーンアートの本場なので、一生に一度は挑戦したかったんですよね。2年連続ラージ部門で優勝できたので、いい思い出です。

――すごいですね! 作品はすべて現地でつくるんですよね?

木ノ下さん:このときはほぼ2日、40時間ぶっ続けで寝ずにつくりました。部屋のなかで缶詰になって、食事もさっと済ませられるカップラーメンとカロリーメイトで凌いでいました。

――よっぽどバルーンアートがお好きじゃないとできないことですよね……。

木ノ下さん:好きっていうのもあったんですが、私は学生時代これといって頑張ったことがなくて、自分に自信がないタイプだったんです。何か成し遂げる、頑張れるっていう自信をつけたかったんだと思います。それがバルーンならできるだろうなと思ったんですよね。

扱いの難しさが面白い、バルーンの奥深さ。

――バルーン装飾の依頼は季節に関係なくあると思いますが、バルーンの扱いで大変なことってなんですか?

木ノ下さん:気温で割れやすさが変わることです。素材や色によってひねりやすさが違う点も難しいです。あとはやっぱり劣化すると割れやすくなります。同メーカー同色でもロットでやたら薄くて割れやすいものに当たったりするんですよ。品質の問題ですが、バルーンも大量生産なので均一の品質は難しいですよね。それを見極めるのが大変だと思います。

――木ノ下さんが考えるバルーンの面白さってどんなところでしょうか?

木ノ下さん:バルーンに関してはひねるのが一番好きなんです。もちろん丸い風船を組み合わせて空間をつくっていくのも面白いですが、ひねっていろいろかたちづくるのが好きですね。

――なるほど、このバルーンドレスはどのくらいの間持ちますか?

木ノ下さん:これも季節によりますが、風船を長持ちさせる薬を入れると冬なら1ヶ月は持つと思います。夏だと逆に1週間で縮んでしまうくらい、気温に影響を受けます。バルーンは生き物ではないんですけど生花に似ているところがあって、涼しいと長持ちするし、暑いとすぐダメになるんです。

――取り扱いが難しいんですね。

木ノ下さん:風船のなかに入れるガスも、暑いところに持っていくとパンパンになるし、逆に寒いところに持っていくとちょっとしぼんでしまいます。夏だと車のなか暑いじゃないですか。だから少しだけ抜いて納品先にもっていったりとか、意外と気を遣います。

――木ノ下さんの今後の目標を教えてください。

木ノ下さん:もっといろんなものをつくっていきたいです。すでに30年近くバルーンをやってますが、新しい技術や発見がまだまだあるんですよね。仕事としての直近の目標みたいなところは今のところ模索中ですが、もうここまできたら自分の人生と切っても切り離せないので仕事としても趣味としてもずっとやっていくと思います。

バルーンフラワー舞

新潟県新潟市西区須賀12-6

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