高田駅前のマンションに上越市の不登校支援室移転へ 市所有スペースの長年の空き室解消
えちごトキめき鉄道高田駅前にある新潟県上越市が所有するマンション一角に、不登校の児童生徒が通う同市教育委員会の支援室が移転する。開所は2026年4月の予定で、移転により市所有スペースの長年の空き室状態は解消される。市は新年度予算案に関連経費を計上した。
《画像:不登校児童生徒支援室が移転予定の「ダイアパレス高田駅前」(上越市仲町4)》
移転場所は同市仲町4の12階建て分譲マンション「ダイアパレス高田駅前」。集会施設が少なかった高田駅前周辺の住民要望などを受け、2006年に市が2階のテナントフロアの1室(約114平方m)などを約1億2200万円で購入し、「高田駅前コミュニティルーム」を設置していた。利用者が減少し2018年3月末に施設が廃止されて以降、使用されていなかった。
支援室が入居するスペースは、元高田駅前コミュニティルームとは別に、解散した同市土地開発公社の代物弁済によって同市所有となった同じ2階の1室(約166平方m)。2020年から新潟県警の「上越少年サポートセンター」が入居していて、同センターは隣の元高田駅前コミュニティルームに移る予定だ。
《画像:ダイアパレス高田駅前の2階案内図》
《画像:2階への入口》
移転する市立教育センター教育支援室「子ども未来サポートCoCoMo(ココモ)南」は、現在は同市西城町1のシルバープラザ上越内に開設されている。不登校の児童生徒が通い、指導員のサポートを受けながら自主学習をしている。
市教委学校教育課によると、支援室は市内に2か所あり、CoCoMo南には1月末現在、34人が通っている。直江津駅前の直江津学びの交流館内にあるCoCoMo北は、電車やバスでも通室が可能なこともあり、児童生徒の利便性向上のため、交通の便の良い高田駅前への移転を決めたという。
予算案の議決を経て、2025年度は約1525万円をかけて床の防音対策や仕切り壁の設置、空調設備の改修工事を行う予定。