【三山ひろしのさんさん歩】日本の原風景が広がる町で郷土料理を堪能!歴史・文化・食を楽しめる「立川御殿茶屋」
山の幸を堪能!歴史ある郷土料理を求め立川御殿茶屋へ
今回は高知県長岡郡大豊町をお散歩する三山さんと川辺アナ。
この日二人が訪れたのは、高知市から北へ車で1時間ほどの場所にある「旧立川番所書院」。
ここは、江戸時代に参勤交代の休憩所として使われていた、日本の原風景が広がるスポットだ。
そんな歴史ある建物のすぐ近くにあるのが、今回の目的地である「立川御殿茶屋」。
こちらのお店に地元の方々が代々守り続けてきた郷土料理があると聞き、三山さんと川辺アナは足を運んだ。
温かく二人を迎えてくれたのは、立川御殿茶屋で調理・接客を担当している小笠原千恵さん。
小笠原さん:地域活性化のために、地元の人が日曜日のみ営業しています。御殿に来たお客さんがくつろいでいただけるようなお店になればと思っています。
立川御殿茶屋ができたのは今から35年前。
元々は大豊町の歴史や文化を伝える施設だったが、活気ある地元の女性たちが「おもてなしスペース」としても活用していて、お食事を提供している。
お店でいただけるのは、地元の郷土料理である「立川(たじかわ)そば」。
立川そばは、なんと言ってもその「太さ」が特徴的!
つなぎの小麦粉を使わない極太切りの十割そばで、“ボソボソ感”がとてもクセになる。
平地が少なく、米の栽培が難しい大豊町では、昔からそばの栽培が行われてきた。
山で暮らす地元の方たちにとって、立川そばは長く親しまれてきた山の幸なのだ。
そばの他にも、ごぼうとエゴマを小麦粉に混ぜ合わせて焼いた「こんちん」と呼ばれる名物料理も提供している。
ごぼうのシャキシャキとした食感とエゴマのプチプチ感がたまらない。
地元の味を伝え続けてきた立川御殿茶屋だが、約10年前に閉店の危機を一度迎えていた。
理由は、従業員の高齢化。
そんな時、一つの希望が見えたという。
突如現れた救世主に望みをかけた立川御殿茶屋の現在
従業員の高齢化により、後継者問題が起きていた立川御殿茶屋。
そんな危機的状況を打開した救世主がいると聞いて、お会いすることに!
その人とは、立川御殿茶屋の代表を務める猪野大助さん。
普段はそばの製麺を担当し、お店を支えている。
大豊町出身の猪野さんは、18歳の時に大阪の市役所に採用となり、その後結婚。田舎で子育てをしたい!と考え、13年前に大豊町へUターンした。
地元へ帰ってきたあとは農業を営み、日々充実した生活を送っていた。
そんなある日、地元名物のそばの作り方に興味を持った猪野さんは、立川御殿茶屋へ立川そば作りの工程を見たいと足を運んだという。
立川そばがどんな風に作られているのかと、軽い気持ちで猪野さんはお店を訪れたのだが…
お店の方たちは後継者が現れたと勘違いし、歓迎ムード。
思いもよらぬ縁が結ばれ、後継者としての道を歩み始めたのだ。
立川そば作りに挑戦!後継者を目指した修行がスタート!?
早く立川そばを食べたい!と願う二人は、自らそばを打ってみることに。
猪野さんに作り方を習いながら、延し(のし)という工程を体験する。
そば玉に打ち粉を敷いて、麺棒で広げていく。
簡単そうに見えるが、絶妙な力加減が必要で、均等な力で生地を広げないと、表面がデコボコになってしまう。川辺アナは少し苦戦中!
一方、器用な三山さんは早くも生地を切って麺にしていく工程へ。麺の太さや厚さが均一になっていて素晴らしい。
思わず猪野さんは「何も言うことがないです」と声を漏らした!
さて、出来上がった立川そばを食べましょう!と、椅子に座り準備をする三山さんだが…実は今日は、試食ができない。
川辺アナ:早速食べ…ましょう!と、言いたいところですが、食べるのは、私たちではありません!
試食を担当するのは、高知県立大学のみなさん。
大豊町のお茶を使ってクッキーを作ったり、町の人と協力してイベントを運営したりと、町の活性化に貢献している学生さんたちに食べてもらう。
未来の後継者になるかもしれない学生に、大豊町の郷土料理を食べてもらい、魅力を存分に体感してもらうぞ!
愛情がたっぷり込められた三山さん手作りの立川そばを一口。
学生さん:おいしいです。いつも以上にコシがあって、最高の一杯です!
学生さん:人が温かくて、私たちが来ても迎えてくれるので、すごく楽しく活動しています。大豊町の魅力をもっと広めていきたいです!
大豊町の名物である立川そばが、後継者や学生さんの若い力で多くの方へ知られている様子を見て、応援していきたい!と思った三山さんと川辺アナ。
これからも原風景が広がる大豊町へたくさんの方が足を運んでくれることを願ったのであった。
今回のさんさん歩はここまで!次回の記事をお楽しみに。
立川御殿茶屋
住所:高知県長岡郡大豊町西川735
電話:0887-79-0236
情報提供/高知さんさんテレビ
文/さたけゆうや