犬に『飼い主のストレス』は伝わっている?愛犬が余計な不安を抱かないためにできることとは
飼い主のストレスは犬に伝わっている?
飼い主のストレスは、犬に伝わっています。
飼い主が忙しくてイライラしていたり、不安な気持ちを抱えていたりすると、犬はその微妙な変化を敏感に察知します。
これは、群れで生活をする上での本能として備わったものです。
群れで生活をする動物である犬は、飼い主はもちろん、周囲をよく観察し、トラブルを起こさないように配慮しながら過ごしています。
ストレスを感じた犬は、普段よりも甘えん坊になったり、逆に元気がなくなったりすることも。さらに、吠える回数が増えたり、食欲が落ちたりするなど、行動に変化が現れることがあります。
では、どのようなことから犬は飼い主のストレスを感じ取っているのか見ていきましょう。
犬が飼い主のストレスを感知する方法
分泌物の変化
犬に飼い主のストレスが伝わるのは、犬が飼い主の分泌物の変化を嗅ぎ分けているからです。
ストレスを感じているとき、飼い主から分泌される汗の成分に変化が起こり、その変化をニオイによって嗅ぎ分けることができるのではないかとされています。
緊張しているときの汗は、アポクリン汗腺から分泌されます。このアポクリン汗腺から分泌される汗は、たんぱく質や脂質を含むため、特有のニオイがあります。
そのため、優れた嗅覚を持つ犬であれば微量でも感じ取ることが可能です。
声のトーン
犬に飼い主のストレスが伝わるのは、いつもと声のトーンが違うからです。
「お散歩行く?」「ごはん食べる?」「おやつ食べる?」「トイレ行く?」など、愛犬に対して毎日かけている言葉があるのではないでしょうか。
元気なときは明るく高いトーンで話しかけますし、ストレスを感じているときには低いトーンで話しかけるのではないでしょうか。イライラしているときには強い口調になってしまうこともあるかと思います。
かける言葉は毎日同じでも、体調や気分やストレスの度合いによって変化する声のトーンから、飼い主の変化を読み取っているのでしょう。
愛犬が余計な不安を抱かないためにできること
ストレスケアをすること
まずは、自分のストレスケアをしましょう。
飼い主のストレスを感じると、犬も不安になります。その不安がストレスとなり、ごはんを食べなくなったり、消化不良を起こしたり、愛犬の体調にまで影響を及ぼしてしまうことがあります。
飼い主が自分のストレスを向き合い、リラックスすることで、愛犬も安心して過ごせるようになるでしょう。
いつもと同じように過ごすこと
犬はいつもと違うことに不安やストレスを感じます。いつもと同じであることに安心します。
ストレスで気分や体調が悪いときでも、変わらずいつもと同じように過ごすことで、犬に余計な不安を抱かせないように配慮することができます。
犬は飼い主に合わせて生活をしています。飼い主が起きれば犬も起きますし、飼い主が寝れば犬も寝ます。
ストレスや不安を与えないためには、規則正しく生活することも大事です。
一緒に楽しい時間を過ごすこと
お散歩に行ったり、おもちゃで遊んだり、犬と飼い主が一緒に楽しい時間を過ごすことで、余計な不安を抱かせずに済みます。
お散歩は体を動かすため、飼い主のストレス発散にも役立つでしょう。飼い主が心から楽しんでいる姿を見せれば、愛犬の不安も解消され、安心を得られるでしょう。
まとめ
日頃から飼い主をよく観察しているため、ささいな変化にも気づきます。その変化から飼い主のストレスを感知しています。
また、飼い主が緊張しているときの分泌物のニオイの変化からもストレスを感知しています。犬は「いつもと違うこと」から最も影響を受けやすいのです。
飼い主のストレスが伝わると犬もストレスを感じます。体調を悪くする犬もいます。愛犬の心が健康であるためには、飼い主の心も健康でなければならないのです。