雛人形、流行りは「白」 専門店に聞くイマドキ事情〈八王子市〉
来月3月3日はひなまつり。女児が生まれると、健やかな成長を願って雛人形を飾るのが日本の習わしだ。
横山町で創業58年の「曽根人形」の3代目・藤原秀光店長によると、最近の流行りは白などを使ったモノトーンな色遣いの人形だという。この流行は2〜3年前から見られ始め、発端は不明だが「SNSなどでその珍しさに火がついたのでは」と話す。
かつて主流だったのは七段飾りだが、昨今は住宅事情的にも「置けるスペースがない」といい、同店でも15年ほど前から店内展示はしていない。
代わりにマンションなどにも置きやすい幅40センチメートルほどのものが人気で、男雛と女雛、一対だけを飾る「親王飾り」タイプのコンパクト型が主流になりつつある。衣装は昔ながらの鮮やかなものからモノトーン系、淡いブルーの洋風のものまで。同店の相場はコンパクト型だと10〜20万円、高額なものだと40万円ほど。人形の数は少ないが、「その分、一体一体細部まで丁寧な職人技が光る」と藤原店長。最近は、サイズが小さくなっても質の良いものを求める人が増えているという。