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男女共同参画貢献表彰 「第3の家族」がユース賞 悩み抱える少年少女支援

タウンニュース

奥村代表と掲示板「gedokun」

横浜市男女共同参画貢献表彰のユース賞に、中区相生町を拠点とする「NPO法人第3の家族」が選ばれた。悩みを吐き出したり情報収集ができる匿名のオンライン掲示板の運営を通じて、家族問題などの悩みを抱える少年少女を支援している点が評価された。

「第3の家族」の名称には、第1(本人の家族)、第2(友達・学校・地域)に次ぐ、顔が見えなくても寄り添ってくれる他者という意味が込められている。代表の奥村春香さん(25)を中心に、業務委託やボランティアメンバーで活動している。

2021年3月に開設した「gedokun(ゲドクン)」は、匿名で悩みを書き込むことができるオンラインの掲示板だ。ユーザー登録や返信の機能はなく、リアクションボタンで呼応し合い、同じように悩む仲間と緩やかにつながることができる。投稿内容に応じて、近い経験談や社会資源をさりげなく提示する。現在、中高生を中心に月に約5000人が利用している。

22年には、利用者のペースで家と学校以外の居場所を見つけるきっかけとなる「手札」を伝えるサイト「nigeruno(ニゲルノ)」を開設した。かつて家庭環境に悩んだ人の経験談とともに、公的な支援先、民間サービス、頼れる身近な人などの社会資源を紹介している。

はざまの少年少女へ

第3の家族に集うのは虐待ほどではないが、親との関係に違和感を感じたり、傷ついている「はざまの少年少女」。既存の支援の枠組みでは取りこぼされてきた存在だ。奥村さんは「学校や友人には普通の子だと思われていたり、本人も助けを求めるべきか分からず、1人孤独を感じている子は多い。しかし社会にその実態が認識されていない」と課題を口にする。

奥村さんの活動のきっかけは大学3年生の時に家庭環境が原因で弟が自死したことだ。自身の受験の失敗から、親子喧嘩が絶えない中での出来事だったという。何もできなかった1年間を経て、同様に家庭環境に悩む人のための掲示板を大学在籍中に立ち上げた。

奥村さんは少年少女へ、「悩みを吐き出して整理したり、手札を手に入れて、よりどころを見つけて。今しんどくても生き抜いて」と語りかける。「いろいろな大人がいると知るのも大事。あいさつだけでもいい。子どもに関わる大人が増えたらいいな」と話した。

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