【京都桜スポット】春爛漫!山科・毘沙門堂に咲くしだれ桜
桜はいつ開花するのかとやきもきしていた3月が嘘のように、あちこちで美しい桜が見ごろになった4月初め。初めて毘沙門堂を参拝した私は、美しい桜に見とれ、不思議な襖絵に驚いた楽しい1日を過ごしました。
毘沙門堂について
毘沙門堂は、京都市山科区にある天台宗の寺院です。大宝3年(703)、文武天皇の勅願により開かれました。
開山当初は、出雲路橋付近(現在の京都御所北側)にあり「出雲寺」と呼ばれていましたが、のち「毘沙門堂」と改められます。
現在の場所に移ったのは、寛文5年(1665)のこと。
徳川家康の参謀として名高い天海大僧正とその弟子の公海により再建され、後西天皇の皇子・公弁法親王が入寺したことで「門跡寺院」となり、現在に至っています。
本堂
本堂(本殿)にお祀りされたご本尊・毘沙門天は、天台宗の宗祖である伝教大師最澄が、比叡山延暦寺のご本尊・薬師如来を彫った際の余材をもとに作られたと伝わっています。
現在は秘仏として厨子内に収められ、その前に御前立の毘沙門天像がお祀りされています。
仁王門
本殿の右後方の弁天堂には豊臣秀吉の母・大政所ゆかりの高台弁財天がお祀りされています。
弁天堂
本堂の奥にある霊殿の天井には江戸時代の絵師・狩野主信(もりのぶ)の作と伝わる龍図が、霊殿に続く宸殿には、狩野益信の手による「動く襖絵」があります。
「動く襖絵」とは、見る角度によって絵の一部が動いているように見えるというもので、逆遠近法の手法が用いられているそうです。
技術的なことはわかりませんが、左右に動きながら絵を見ると確かに机の大きさや長さが変わって見えたり、人物の表情が変わって見えたりします。
とても珍しい襖絵ですので、ぜひご覧ください。
本堂から霊殿へ向かう回廊から見られる桜
晩翠園
宸殿には、「心」の裏文字を象った池・亀石・千鳥石・座禅石などが配置された美しい回遊式庭園「晩翠園」があり、初夏からの青もみじ、秋の紅葉シーズンには特に見事な景色を楽しむことができます。
毘沙門堂門跡公式Instagramでも見事な紅葉が紹介されていました。
https://www.instagram.com/p/DDd-5wDyDcr/
境内を彩る見事なしだれ桜
宸殿と勅使門の間に見えるのが、樹齢150年を超えるしだれ桜です。
回廊からの高い視点から見る桜は、30mにも及ぶ枝ぶりをじっくり楽しめる特等席。
遠くの山と勅使門、桜の共演にうっとりします。
堂内拝観の後、次は間近で桜を楽しみました。
本堂の鮮やかな彩色と朱の玉垣(塀)の間にちらりと見える桜。
情緒があって素敵です。
見る方向を変えてパチリ。
どこから見ても美しい。
しだれ桜の全景がこちら。
これが1本の桜の木だなんて、すごい…です!
しだれ桜以外にも見頃の桜がたくさんあって、いつまで見ていても飽きませんでした。
毘沙門堂の駐車場から振り返ると、境内が桜で覆われているよう。
まさに春爛漫!
大満足の毘沙門堂でした。
菜の花と桜が楽しめる山科疎水
毘沙門堂からの帰り、山科駅へ行く途中にあるのが、菜の花と桜のコラボレーションが素敵な山科疎水です。
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疎水沿いを散策しながらゆっくりとお花見が楽しめます。
毘沙門堂の基本情報
・住所 京都市山科区安朱稲荷山町18
・電話 075-581-0328
・境内自由(唐門内は拝観料が必要)
拝観時間
・3月~11月 9:00~17:00(16:30受付終了)
・12月~2月 9:00~16:30(16:00受付終了)
・拝観料 一般700円/高校生400円/小中学生300円
アクセス 最寄り駅 JR・京阪・地下鉄「山科」徒歩約18分
駐車場はありますが、桜シーズン(3月下旬~4月上旬)紅葉シーズン(11月中旬~12月上旬)は利用できません。
・HP https://www.bishamon.or.jp/