世界の中でもダントツ...。日本女性の「鉄不足」は危機的状態!「痩せ=美」の落とし穴
「最近、どうも疲れやすい」「朝起きるのがつらい」「なんだかイライラする」と感じることはありませんか? その原因、もしかしたら「鉄不足」かもしれません。鉄は、全身に酸素を運ぶ大切な役割を担っています。鉄が不足すると、体は酸素不足になり、様々な不調につながってしまうのです。書籍『疲れと不調にサヨナラ! 体と心をラクにする 鉄分貯金』(KADOKAWA)では、予防医療コンサルタントの細川モモさんが、多くの女性を元気にしてきた経験をもとに、「鉄分貯金」の大切さを分かりやすく解説します。今回はこの本の中から、体の中から元気を取り戻し、イキイキとした毎日を送るためのヒントをご紹介します。
※本記事は細川 モモ (著)、村野 直子(監修)の書籍『疲れと不調にサヨナラ! 体と心をラクにする 鉄分貯金』から一部抜粋・編集しました。
日本女性の貧血の割合は世界の中でもダントツ
下の表にあるように、世界各国と比べると、日本女性は突出して鉄不足状態にあることがわかります。その背景として、若い年代ほど「痩せている=美しい」という根強い憧れがあることが挙げられます。それを裏付けるように、現代女性たちの1日の摂取カロリーは終戦直後を下回っているというデータがあります。食事量を減らしたり一食でも抜いてしまうと、鉄欠乏のリスクが大幅にアップしてしまうのです。
さらに、働く女性たちの貧血には、女性の社会進出を取り巻く環境も関係しています。就業時間が長引くほどに朝食の欠食率が高まるなど、栄養素の摂取量が減少していく傾向にあることが一般社団法人ラブテリの栄養調査でわかってきました。これでは女性が疲れやすく、だるい、やる気が起きないなどの症状が出てくるのは当然といえる状況なのです。そのほか、最新の研究では遺伝子のタイプにより、鉄の吸収に個人差があることもわかっています。