誠子が挑戦を続ける理由 「芸人×料理」二つの顔で歩むフリーの道
「人を笑顔にする」という想いを軸に、芸人と料理という二つの顔で活躍する誠子さん。収入は最盛期と比べて少なくなったけれど、やりがいは増えたと語ります。
本業とは別の「もう一つの肩書」を育み、人生を豊かにする人々の仕事観に迫る連載「肩書+(プラス)」。
インタビュー後編では、誠子さんを突き動かすエネルギーの源泉と、ワールドツアーやトニー賞という壮大な夢、そしてキャリアに迷う人へのメッセージを聞きました。
前編:尼神インター解散、そしてフリーへ。誠子「収入は減っても誇らしい」
「何事も先延ばしにしない」人生を変えた亡き両親の教え
──前編では、フリーになって仕事の数も収入も最盛期と比べて少なくなったけれど、挑戦できていることが誇らしいとおっしゃっていました。そのエネルギーの源は何なのでしょうか?
誠子:改めて考えると色々と思い浮かぶんですが、それを突き詰めると、「人生は1回しかない」「命には限りがある」ということだと思います。それを教えてくれたのは両親です。実は20代で母を病気で亡くし、その後32歳で父も他界しました。
特に母は、私がテレビに出る前に亡くなったので、芸人として活躍している姿を一度も見せることができませんでした。当時50代でしたが、病気が発覚してから半年も持ちませんでした……。この時に、年齢に関係なく、人の人生はいつ終わるか分からないのだと痛感しました。
それ以来、 「やりたいことは先延ばしにしない」「思い立ったらすぐ行動する」 と決めています。壁にぶつかった時も、そこから必ず何かを学ぼうと意識しています。
──その経験が、今の誠子さんの行動力につながっているんですね。
誠子:そうですね。コンビ時代も、色々なことをやらせてもらいました。単独ライブで公開告白イベントを企画したり、それまで誰もやっていなかったことにも挑戦したりしていて、周りからは「変な人」扱いされることもよくありました(苦笑)。
新しいことにチャレンジするのは、両親から受け取った「今を大切に生きる」という思いを忘れたくないからなんです。
収入が減っても「誇らしい」と言える理由
──ご両親の教えもあって、新しいことへの挑戦を大切にされているんですね。誠子さんにとって「挑戦」とは、どんな意味を持っているのでしょうか?
私にとって挑戦は、生きがいそのものです。結果よりも、 「挑戦できているかどうか」 が大事です。例えば、主催したライブが満席になって、利益を出せたとしても、内容にひとつも挑戦がなかったら、全然幸せではありません。
それに、私の中では「失敗」という概念はなくて、うまくいかなかったら、それは次に改善すべき課題が見つかっただけ。失敗は、課題を見つける作業だと思っています。
──「結果」よりも「挑戦」を大事にしているから、「収入が減っても誇らしい」と思えるんですね。
誠子:そうなんです。100%本気で挑戦した結果なので、堂々と「最盛期と比べ収入が減りました」って言えます(笑)。忙しく過ごしているとつい忘れがちなんですが、挑戦することで得られる満足感や達成感は、お金では買えないものなんですよね。満足感や達成感にこそ、「今を生きてる!」って感じるのに。
──本当ですね。挑戦を続ける中で、実際の暮らしの面では何か変わったことはありますか?
誠子:色々ありますが、分かりやすいところだと、節約のためにネイルサロンに行くのをやめました。今は毎日料理をするのもあって自爪にしているんですが、それも「挑戦した証」だと思うと愛おしく感じます。
100%本気で挑戦すれば100%本気の仲間が現れる
──節約しながらも前向きに挑戦を続けられるのは、やはり周りの支えもあるからでしょうか?
誠子:そうですね。私ひとりでは何もできないけど、仲間がいれば何だって実現できると思っています。フリーになって改めて感じたのは、「協力してくれる仲間って、こんなにたくさんいたんだ」ということでした。吉本の社員さん、仲のいい芸人仲間、「誠子食堂」の活動を支えてくれるスタッフさん。みんなが応援してくれるから、新しい挑戦にも踏み出せるんです。
──仲間がいるからこそ、さらに大きな挑戦ができるんですね。これから叶えたい夢はありますか?
誠子:来年はお笑いのワールドツアーに挑戦したいと思っています。イギリス、アメリカ(ニューヨーク)、バンクーバーを含めて、4~5カ国を回る計画です。あと、近藤さんとの劇団「アルファベットK画」で、いつかトニー賞を獲るのも夢です。
──壮大な夢ですが、実現できそうなプランはすでにあるのでしょうか?
誠子:絶対に実現させます。というのも、以前バンクーバーでライブをした時、音響、照明、舞台監督を担当してくださったスタッフさんの多くが日本の方だったんです。しかも音響さんは、もともと吉本の劇場で働いていた方で、「こんな身近に、すでに世界で活躍している人がいたんだ」と驚きました。
私が知らなかっただけで、すでに世界へ飛び出している日本人の先輩はたくさんいて、その人たちが「一緒にやろう」と言ってくれる。だから、ワールドツアーも絶対に実現できると確信しています。
──ワールドツアーに向けて、仲間を引き寄せるために意識していることはありますか?
誠子:まずは夢を語ることですね。それから、100%本気で挑戦すること。 本気で挑戦していると、同じ気持ちの仲間が自然に集まってくるんです 。逆に、中途半端な気持ちで挑戦すると、中途半端な人しか寄ってきません。これは自信を持って言えます。
夢を語り、行動し、本気で挑戦する姿を見せていれば、同じように本気で挑戦している仲間がどんどん増えていく。これは私だけじゃなく、誰にでもできることだと思います。
お金や仕事の数だけが幸せじゃない
──誠子さんのように挑戦したいけれど、なかなか踏み出せずにいる人に向けて、何かメッセージはありますか?
誠子:まず、自分にとっての幸せが何なのかを考えてみてほしいです。「お金持ちになったら幸せ」という昔からある考え方が、本当に自分の幸せなのかどうか、もう一度見つめ直してみてください。
もちろん、お金を稼ぐことで幸せと感じる人もいます。その価値観を否定するつもりはありません。ただ、そうじゃない人もたくさんいるし、この固定概念に縛られて苦しんでいる人も多いと思うんです。
──誠子さん自身が、自分らしく生きるために意識していることを教えてください。
誠子:自分が何をしたいか、どう生きたいかという軸を持つことです。それさえあれば、自分らしく生きていけると思います。
もちろんバリバリ仕事をすることは素敵です。でも、東京で働くことだけがかっこいいわけではないですし、SNSに振り回されて、自分の好きなものや夢に自信をなくすのはもったいないと思います。
だからこそ、私は自分の行動で示していくつもりです。今の時代、 どこにいても夢は叶えられるし、幸せの形は一つではないことを、伝えたいと思っています 。
自分で付ける新しい肩書は「PUNK」
──最後に、この連載では「自分だけの肩書」を考えていただいています。誠子さんが考える、ご自身の肩書は何でしょうか?
誠子:「PUNK(パンク)」 ですね。私が心の中に常に置いている言葉です。パンクは英語に直訳すると「不良」という意味ですが、「悪いことをする」という意味ではなく、「遊び心と冒険心を持っていたい」という気持ちを表しています。
それに、パンクって音楽ジャンルの中でもメインストリームではない、1本道を外れたアウトローな感じがありますよね。まさに、自分の行きたい方に進んでいる、今の私にぴったりだと思ったんです。
──確かに、誠子さんの活動を見ていると、既存の枠にとらわれない自由さを感じます。
誠子:ありがとうございます! 「この人を見ていたらワクワクするな」「自分もパンクしたいな」と思ってもらえるような存在になれるよう、これからも自分の道を進んでいこうと思います。
「芸人」と「料理」という二つの顔で人を笑顔にする道を選んだ誠子さん。フリーになって収入は最盛期と比べ少なくなったけれど、「挑戦したから誇らしい」と言い切れる背景には、大切なご両親の教えがありました。
「100%挑戦すれば、100%の仲間が現れる」という言葉通り、海外でも仲間を見つけ、ワールドツアーやトニー賞という夢に向かって進む誠子さんの姿は、固定概念に縛られず、自分らしく生きようとするすべての人への力強いメッセージとなるはずです。
前編:尼神インター解散、そしてフリーへ。誠子「収入は減っても誇らしい」
プロフィール
誠子(せいこ)
1988年12月4日生まれ、兵庫県神戸市出身。2007年に大阪の吉本お笑い養成所NSCに入学。漫才コンビ・尼神インターを結成。劇場ライブやバラエティ番組に多数出演。2024年にコンビを解散、吉本興業を退所。現在はフリー芸人として、お笑いライブや料理イベントの自主企画や、ライフスタイルブランド「merci」のプロデュースなど、新しい分野に積極的に挑戦中。2025年12月から、 自身初となる単独ライブツアーを開催予定 。詳細はこちら(外部サイトに遷移します)。
seiko sololive「月 -Tsuki-」
2025年12月9日(火)神戸 チキンジョージ
2025年12月26日(金)京都 磔磔(たくたく)
2026年1月23日(金)金沢 EIGHTHALL
2026年2月6日(金)甲府 CONVICTION
2026年3月10日(火)恵比寿 LIQUIDROOM
X(旧Twitter) @seiko1204 Instagram @seiko_1204 Podcast 誠子食堂らじお
取材・文:安倍川モチ子
撮影:川戸健治
編集:求人ボックスジャーナル編集部 内藤瑠那
撮影協力:
GOODFEELING COFFEE
Instagram @goodfeeling_coffee
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