「聖地三浦」で競技者育成 ラクロスジュニア教室が始動
約120年ぶりに五輪の正式種目として実施されるラクロスの拠点となっている三浦市で、来年1月から初のジュニア教室が開催される。国内の公共施設では珍しい競技仕様のグラウンドを有する「潮風アリーナ」(初声町)で実施され、同施設の指定管理者であるスポーツプラザ報徳の山内雄己施設長は、「ラクロスと三浦市を盛り上げていきたい。地元からの競技者が増えれば」と期待を込める。
教室は幼稚園児の年長から中学生までを対象に、月4回のペースで毎週金曜日午後6時から2時間ほど行われる。日本代表選手や同五輪候補選手らが指導を担当し、次世代の選手を育成したい考えだ。
ラクロスは先端に網のついた棒状のクロスと呼ばれる道具で野球ボールほどの球を相手のゴールに決める競技。男子では時速160Km超えのシュートなど、「地上最速の格闘球技」とも称されるスピード感が人気を博している。
同施設は、2019年に大学の女子ラクロス部が競技に使用したことをきっかけに翌年、競技の専用ラインを常設。それ以降、大学や社会人チームなどからの利用が増加した。22年には国内の公共施設で初となる6人制の専用ラインを施工し、女子日本代表チームの練習や中学高校の全国大会の会場に。このような経緯で選手や関係者から「ラクロスの聖地」と呼ばれるようになった。現在は10人制ラインも整備されており、月に3〜4回ほど競技会場として使用されている。
未整備のグラウンドでは、選手らが養生テープなどを約1時間かけて貼付する手間があった。22年女子ラクロス世界選手権の日本代表主将を務めた鈴木理沙選手は「選手の負担がとても軽くなっている。通年で利用できる施設も少ない中で非常に助かっている」と話す。鈴木選手は同教室に指導者として参加する予定。「選手を育て、競技の楽しさや魅力を日々応援してくれる三浦市の方とともに普及していけたら」と話している。
受講料は月4400円。詳細・申し込みは同体育館【電話】046・889・0404。