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野菜の食べ時を先入観なく見出し、個性が協奏するシンプルな皿に ヴィラ アイーダ 小林寛司 25年6月号

料理王国

野菜の食べ時を先入観なく見出し、個性が協奏するシンプルな皿に ヴィラ アイーダ 小林寛司 25年6月号

“農園ガストロノミー”という新ジャンルを築き、リードする一人として、国内外で野菜料理の魅力を説くことも多々。年間300種の野菜を育てながら独自の道を拓き続ける小林寛司さんが、今描こうとする野菜料理とは。

「冬の名残と春の気配が重なった今日の気候を映しています」と小林さん。取材に訪れたのは、冬のように冷え込んだ3月半ば。最初に登場したのは、新タマネギが主役の美しい一品。グラスの底で煌めくのは、冬の間に仕込んだベルガモットのジャム。その上に漬けたばかりの新タマネギのピクルスを重ね、咲き始めのスミレの花で彩りを添えている。続く温前菜は「ホウレンソウのお浸しです。身体が温まるので」。肉厚なホウレンソウは、そのまま温かい地に入れて優しく火入れ。シャキッとした歯切れよさと共に訪れるのは、濃厚な貝の旨み。その秘密は地の鶏コンソメにあり。サザエの肝を鶏コンソメで優しく温め、複雑な旨みと香りだけを密やかに移すとは、何ともスマートだ。

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小林 寛司(こばやし かんじ)
1973年、和歌山生まれ。『ドン・アルフォンソ1890』などで約4年修業し帰国。98年に実家の畑の一角に「アイーダ」を開く。「ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022」では二つ星とグリーンスター。「アジアのベストレストラン50」のランクイン、海外でのコラボレーションや学会登壇も多数。

ヴィラ アイーダ
和歌山県岩出市川尻 71-5
不定休

text: Miho Kawashima Photo: Gorta Yuuki

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