津久井「法蔵院」 開創820年祝う法要 副住職の就任披露も
横須賀市津久井にある五劫山法蔵院で5月18日、開創820年と浄土宗の開宗850年を記念した「令和慶讃法要」が開かれた。同院が経営する津久井幼稚園の園児約30人が、華やかな衣装で近隣を一周する「稚児行列」や、弦楽器ユニットJEWEL(ジュエル)の特別コンサートなどが企画され、節目を盛大に祝った。
同院は1204年、明円上人により天台宗の寺として開創され、後に浄土宗に改宗したとされる。
余郷有聡住職(61)は55代目で、副住職には新たに実息の隆正さん(24)が就任。法要では、満開の桜が描かれた青袈裟を身にまとった隆正さんが初めて導師を務め、「南無阿弥陀仏」の念仏を唱えて檀家の無病息災を祈願した。
有聡さんは「『南無阿弥陀仏』と唱えれば、誰でも極楽浄土に行けると教えているのが浄土宗。ここまで脈々と受け継がれてきた教えを広めてほしい」と期待を寄せた。隆正さんはスノーボード選手、津久井幼稚園の職員、僧と3足のわらじを履く。今後について、隆正さんは「恩返しをする意味でも、寺を継いで、浄土宗を次の世代につなげたい。三つの生活が、それぞれ良い方向に影響すれば」と語った。
同院では、仏教の開祖である釈迦の誕生祭や、経典の勉強会などを定期的に開催している。